不倫は本当にやめておいた方がいい
不倫はいけないことです。
それは誰でも知っていることですが、世間に流れる不倫についての悩みは尽きません。
不倫についてのコラムや体験談の漫画や動画はたくさん出回っていますし、いいねの数や視聴回数は世間の好奇心を示すかのように伸びています。
なぜいけないのか。
答えは簡単で、一夫一妻制という社会制度が不倫関係を認めていないからです。
不倫関係は社会規範や法律を犯す行動であり、不倫は悪や罪であるということを私たちは幼い頃から刷り込まれてきました。
悪いことと分かっていても、不倫をしてしまうのはなぜか?
私はドーパミンについての記事と、愛についての記事を書きました。それに答えはあると思っています。
この2つの記事を要約して説明すると…
熱愛の時期にあるラブラブなカップルは、「彼はどんな甘い言葉をくれるのかしら!」などと期待と希望に溢れたドーパミン優位な生活を送ります。
しかしスリルやドキドキに、いつかは飽きが生じます。
熱愛の時期を経て、安定した結婚生活を長期間送るためには、お互いに心から愛し合う幸せホルモン優位な関係へと移行する必要があります。
愛することは、「好き」の延長ではありません。
愛し合うことは決して受動的ではなく、お互いがお互いのために能動的に活動をした2人の努力の成果なのです。
この努力をどちらか、あるいはお互いが怠ってしまえば、ドーパミンを抑制していた幸せホルモンが減少してしまいます。それにより脳はドーパミンによる報酬を欲しますが、目の前の相手にはもう飽きているためドーパミンは分泌されません。つまり他の対象を探すことになるのです。
これが不倫の始まりとなるのだと思います。
「少し知るだけ」「少し仲良くなるだけ」「少しご飯に行くだけ」
まだ後戻りできると思っていても、ドーパミンは知ったこっちゃありません。常に次はどうなるのかという期待しか考えていないのですから。
気づいたらもう戻れないところまで来ています。これが不倫です。
「好きになるのはいつも既婚男性なんだよね」
なんて言う女の子、周りにいませんか?
シワのないスーツを着こなし、身だしなみがしっかりしていて、落ち着いた雰囲気を醸し出すあのひと。何でこんなに素敵なんだろう?
家では奥さんがアイロンがけをして、シャンプーは切らさないように買い足し、よれたハンカチや穴の空いた靴下の替えを買ってきてくれている。
そういうところが見えないから、素敵に見えちゃうんですね。
既婚のその男性は、結婚生活において幸せホルモンがないから、ドーパミン的な衝動で不倫しているのですよ。愛し合う努力ができない可哀想な人です。
仮に、離婚をしたとしても、自分を幸せにはしてくれないでしょう!だって、あなたに飽きたらまた不倫をするだけですから。
たくさん優しくしてくれるけど、所詮は2番目の女です。
親には言えないし、バレちゃいけない、世間の目を気にしながら生きるのです。
不倫なんてよくないし、切ろうと思えば切れると思っていても、やはり切れません。
「まだバレてない」「次はお泊まりできるかも」「もしかしたら離婚するかも」
そんな期待がどんどんドーパミンを放出させて、いつの間にか深いところまできてしまっています。
家ではどんな態度で生活しているのかわからない。お金にルーズだから管理は奥さんかも。
自分と一緒に過ごしている時は、面倒なことはせず楽しいことしかしない。
不倫を恋愛と勘違いしている人がいるようですが、恋愛ではありません。楽しいこともあれば苦しいこともある恋愛の、「楽しいこと」だけを切り取った、タチの悪い恋愛ごっこです。
愛し合うということは、「私の幸せ」から「私たちの幸せ」へ、主語が変わるということです。
自分と不倫相手で「私たちの幸せ」は掴めるでしょうか。
不倫をする人は、本当の愛を知らない可哀想な人です。そんな人に魅力を感じる人は、幻影を好きになっているのです。
不倫は誰も幸せにしません。
だから不倫は本当にやめておいた方がいいのです。
参考文献
・岸見一郎、古賀史健著「幸せになる勇気–自己啓発の源流『アドラー』の教えⅡ」ダイヤモンド社(2016)