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トラウマと向き合うこと[POSIWILL CAREER #3.0]

ポジウィルを始めてから、新しい知識や概念に多く触れています。自己分析を深めていく中で、心理学の本なども個人的に読みながら、この考え方はこうだ、これは自分に当てはまるかもしれないなど、自分の過去と照らし合わせながら理解を深めています。

その中で、私がとても面白いと感じたのがこの本でした。

心理学について知りたいというよりも、私の好きなBTSについて知りたいという想いで手に取った本でしたが、自己分析に繋がる大きな気付きを得ることが出来ました。

心理学者であるユングが提唱している「こころの地図」という概念を、私はこの本で初めて知りました。

お恥ずかしいことに、BTSのことを好きと言いながらあまり深く歌詞を考察したりテーマとなったものを知るという行為をしてこなかったので、この本を読んで曲を聞きなおし、こんなに深い事を言ってたのか!!と心底驚きました。

先ほどの本の元になっているのはこちらです。

こちらも購入してみたので、またゆっくりと読んでみようと思います。

今回は私が自己分析を行っている過程でこの本に出会い、そして自己理解の助けとなった部分に焦点を当て、ポジウィルの記録として残そうと思います。


「ペルソナ」と「影」

ペルソナとは一種の仮面だ。ペルソナは自分の中の他者に見られたくない部分を隠し、そしてまた、今感じているとおりの自分を表現する。(中略)ペルソナは自分が何者であるかを他者に示す役割を果たしている。ただし、ペルソナは一人でいるときの自分とは無関係だ。そして、ペルソナは断じてあなたの全てではない。
『BTS、ユング、こころの地図』
影はペルソナの反対のイメージであり、ペルソナと対立するものである。私たちはペルソナを通じて世界に自分を呈示しようとする。そのすべての側面に関して、私たちのパーソナリティの中のそれとは対立する部分が切り離され、影に蓄えられる。
『BTS、ユング、こころの地図』

今回この「ペルソナ」と「影」という概念を知ることは、私が「自分」というものの認識を改めるきっかけになりました。今まではペルソナも影も含めて、全てが自分とイコールであると認識をしてきましたが、そうではないと気付いたんです。

ペルソナは私が社会と上手く適合するために作られたものであり、自分の適合できる部分とそうでない部分を隔て、その不適合な部分を社会から見せないようにするためのもの。

そして影は、ペルソナによって隠された不適合な部分。社会に出せば悪と見なされるような、羨望や貪欲、自己中心性など。

これ以外にも幾つかの概念が存在しますが、私にとっては「ペルソナ」と「影」の概念が思考を大きく転換させました。


ペルソナをつけた私。

私は、自分が社会と関わる上で、その社会に適合するように仮面を付けていたという意識がそもそもありませんでした。明るく振る舞い、よく喋り、場を明るくしようとする、本来はそういう性格でるはずなのに、暗く落ち込んで自分に自信の持てない自分を悪いものと評価してしまっていたんです。

ペルソナという概念を知り、私は職場で適合できるように仮面を付けていただけなのだ、本来の私の姿はこれではないのだと割り切って考えることが出来るようになりました。

仕事での自分、友人といる時の自分、一人でいる時の自分。
考えてみれば、環境に応じて自分はその立場立場で振る舞いなんかを変えていました。環境に応じて自分が果たすべき役割をこなすために、幾つも仮面を付け替えていると認識出来ていれば、そこを切り離して本来の自分と向き合えるような気がしました。


影と向き合う。

今回、一番大きな気付きとなったのは、この「影」の概念でした。
そして私の中で強く強くトラウマとして根付いていた出来事を、消化させるきっかけとなりました。

私の中にある一番大きなトラウマは高校時代の部活動です。今でも思い出したくないし、部員にも会っていません。辛くて不登校になりかけ、時に死にたいとさえ思ったその過去。何故、こうも深く自分の中に残っているのか向き合えず封じ込めてきた記憶でした。

けれど、今回過去としっかり向き合うことを決め、改めてあの頃の記憶を思い返してみると、それらが非常に断片的な記憶であることに気づきました。

浮かぶのはいくつかのシーン。どれも嫌な、心がざわつく記憶。同じリーダーを務めていた部員たちに囲まれて、惨めな姿をした自分がそこにいます。

それを嫌だと認識しているけれど、重要なのはその記憶の中で、私は部員に何を言われて、そしてその時どう傷ついたのか、それを思い出すことが出来ないということでした。

それは結局、”その時言われた言葉や相手の行動が原因ではない”ということではないかと思ったんです。それであれば、他に原因があるはず。そうして考えて辿り着いたのが「影」という概念でした。

私はこの「影」を無理やり引きずり出されていく感覚に、困惑し恐怖を覚え、そして自分を恥じたのではないだろうかと思いました。

本来ならペルソナで上手く隠すべき部分を、幼い私は隠すことが出来なかった。隠せるだけのペルソナの構築ができていなかったことが、深い傷を負った原因ではないかと思ったんです。

・怠惰
・気分屋
・無気力
・人が嫌い
・深く考えることが苦手
・感情が大きく動かない
・集団が嫌い
・嫌な事を避ける

あの頃の自分を考えた時、これらの影を持っていた(今も持っている)のではないかと考えました。影は本来、無意識な感覚と共にあるものだそうなので、きっとこれ以外にも山ほどあるだろうとは思います。

思い出される記憶が本来意味するところは、相手が私に嫌なことをしたということではなく、前提として「私が見たくない自分の嫌な・駄目な部分が露呈した行動」があり、それを指摘されることで「自分を恥じ」、それが積もり積もってトラウマになったのだと気がつきました。

無意識のうちに、自分の中からもその記憶を省いて考えていたのだと思います。一種の自己防衛だったのかもしれません。

自分の中に「影」があると知れたことは、自分の恥となる部分と向き合うことであり、正直辛くもありました。けれど、それと同時に気持ちが凄くスッキリしました。

誰しも影の部分を持っていて、外の世界からはそれを隠して生きている。あの頃の自分は影に飲み込まれ、そして影を隠すだけのペルソナを構築できないまま時間をやり過ごして行くしか無かった。それが私のトラウマの原因だった。

今の私なら、あの頃の出来事も上手く乗り越えていけるだろう、そう考えるようになりました。


終わりに

今回は面談の内容ではなく、自己の学びの記録となりました。

実は、面談を1週延期していただいたんです。

沢山の概念や自己分析の方法を知り、内面や過去の記憶と向き合っていく中で、考えがまとまらず頭の中がゴチャゴチャして、感情や思考が上手く整理・消化できていないように感じたからです。

そんな中でこの本に出会えたことは、私にとってとても大きな助けとなり、複雑に絡みあっていた思考を解くきっかけになったような気がしています。

今週は二週間ぶりの面談なので、また色々と思考を重ねながら前に進んでいけたらと思っています。

長くなりましたが、ここまで読んでいただいてありがとうございました。

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