唯一無二の隠しヒロイン上崎理沙
今回はPS2、PSP、PSvitaで発売された大人気ゲームソフト、アマガミに出てくるキャラクター、上崎理沙について語ろうと思う。まずはプロフィールから見ていこう。
プロフィール
クラス 2-C
所属 なし
誕生日 6月23日
星座 蟹座
年齢 17歳
血液型 O型
好きな事 主人公・人の噂・占い
苦手な事 主人公にちょっかいを出す女性・自分の思い通りにならないもの・動物・牛乳・ゴーヤ
家族 祖父・祖母・父・母・妹
通学手段 徒歩
主人公の呼び方 橘君・あなた・にぃに
CV 門脇舞以
『スニーキングヒロイン』
ショウカイ
では彼女が一体どういう人物で、どうして自分が語りたいほどなのかをつらつら述べよう。
彼女は本作の裏側を担当していて、隠しヒロインである。パッケージヒロインである絢辻詞の、対極にいる存在だ。
出現条件は厳しくはないが、縁がない人間がいてもおかしくない条件でもある。その条件とは、メインヒロイン6人のエンディングを見て、次のデータで特定の選択肢を選ぶこと。さらに上崎理沙のベストエンドを迎えるには、ヒロインの誰かを惚れさせた状態でなくてはならない。
何故そこまで面倒な条件なのか? それは彼女が本作の真相を握っていて、裏テーマを担っているからだ。
アマガミのざっくりとしたストーリーを説明すると、中学時代のクリスマス、主人公は憧れていた女性にデートをすっぽかされ、恋愛にトラウマを持つ。高校2年生の冬に、そのトラウマを克服しながら女の子とキャッキャウフフして素晴らしいクリスマスを迎える……というのが大まかなストーリーだ。
いきなり真相を述べてしまうのだが、そのトラウマの原因は上崎理沙である。中学時代のデートをすっぽかされたのは、上崎理沙が裏で2人の待ち合わせ場所をズラしたからだ。お互い間違った場所で待ち合わせても無意味なのは言うまでもない。
もちろん、ただの嫌がらせでそんなことをした訳ではない。むしろ、彼女なりに主人公を守ろうとした結果こうなったのだ。実は主人公が憧れていた女性は、主人公を笑いものにするためにデートをしようと考えていたのだ。現場で友達と一緒に主人公を嘲笑う。そんないじめのような行為が本来行われるはずだった。それを何とか回避しようとしたのが上崎理沙なのだ。
結局、主人公にトラウマを与えているわけだから、その方法は正解ではない。より良い方法があったはずだ。では何故それをしなかったのか? それは彼女が不器用だったというのもあるが、主人公を自分のものにするため、わざと一種の人間不信に陥らせた可能性もある。彼女は奥手な女性だ。どれくらいか具体例を出すと、小学生の頃から主人公を好きなのに、自分から積極的に話しかけたのは本編、つまり高校2年生の時である。そんな彼女が主人公と付き合うまで仲良くなるには、相当な時間がかかる。それまでに、他の女性に主人公を奪われてしまう可能性は大いにある。だから、主人公にトラウマを植え付けた。そういう狡い考えがあったのかもしれない。
そんな彼女が何故ここまで主人公を好きになったのか、という理由は実にシンプルで、小学生の頃、給食の時間に上崎理沙の苦手な牛乳を飲んでくれたからだ。
それだけである。
それだけの理由で好きになり、こんなにも裏で動いていた。
つまり、彼女は愛が重い女の子なのだ。
ミリョク
そんな上崎理沙だが、とにかく主人公のことが好きで、普段はずっと主人公を影から見守っている。要するにストーキングだ。
なので、主人公のあらゆる事を知っている。主人公が空き教室の一部を私物化して、そこにエロ本を隠していることも、そしてエロ本のランキングも、全て知っている。テレビは主人公が見ている番組を見てるし、主人公がみんなに話そうとする話題は既に聞いている。テストの点数や細かい癖なども把握済みだ。こうして列挙してみると、主人公も中々にクレイジーだが、そこについてはまた今度語ろうと思う。
愛が重い女が好きな人には、たまらない女の子だ。自分は思春期を殺した側の人間なので、愛に飢えている。それも都合の良い愛だ。その欲を満たしてくれる、天使とも言える存在が上崎理沙である。
それに加え、上崎理沙は不完全な女だ。どんなことでも自分の都合が良い解釈をするし、嫌いなものに、自分の思い通りにならないもの、と書いてある。クリスマスデートの件もある。
なんと自己中心的な女なのだろうか。
まあ、その自分勝手さが魅力なのだが。
恋の長さは主人公の幼馴染ヒロインに負け、健康的でスレンダーな体型は後輩ヒロインに負けている。その中途半端さも良い。結局のところ、主人公は上崎理沙ルートではトラウマを克服していないし、ソエンになってしまったヒロインと和解もしていない。つまり、冷静かつ広い目で見れば、上崎理沙ルートはバッドエンドともいえてしまうのだ。
その全ての狂っている加減が、他のヒロインと違う所であり、素晴らしさなのだ。独善的で、視野が狭くて、突けばすぐに崩れてしまう道を歩んでいる女。それが上崎理沙。アマガミの裏テーマである、いじめや嘘を担うヒロインとして、100点満点の人物だ。
自分は、そんな上崎理沙が大好きだ。彼女には中学時代に出会ったのだが、友達(当時はいた。少なかったけれど)に、先程述べた内容を熱く語るくらいには。ちなみに、何故かその友達にはドン引きされた。
そんなほろ苦い思い出と共に、今回の記事をしめようと思う。おそらく次も好きな女について語るだろう。
では、お元気で。