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マイケル・ジャクソンのはなしをしよう④メリハリを持って生きる OFF THE WALL

世代にもよるとは思うのだが、ひょっとすると、アルバム「OFF THE WALL」は、世間が抱くマイケルのわかりやすいイメージとは少し異なるかもしれない。

この時期の彼の音楽は、世間的に言えばR&Bに分類される。

ジャンルなんてクソくらえ!良い音楽は良い音楽じゃ!と天才プロデューサー、クインシー・ジョーンズとタッグを組んで精根込めて作られたのだが、グラミー賞では収録曲”Don't Stop Til You Get Enough”が、最優秀R&Bボーカル・パフォーマンス賞を受賞したのみだった。それがマイケルに火をつけまくり、あの最強アルバム「Thriller」が生まれるのだが、私には音楽云々を語るだけの知識がないので、その手の話はさておき、私はこのアルバムが大好きだ。

なんというか全体的にとても心地が良い。ダンサブルなナンバーもしっとりしたバラードもあるのだが、どれもこれも心地が良い。

アップテンポな曲は早すぎず、ジョギングをしているときのようなちょっとした高揚感があり、だけれども疲労感がない。しっとりとしたバラードは、優しい絹に包まれているような感覚で安らげる。 

どこをどう切り取っても、とにかく心地よいのだ。

なんとなく疲れている、かといって落ち込んでいるわけでもない。
そんな時に無性に聞きたくなる。
音と声が、するりと体と心に染みこんでくるのだ。
押しつけがましさは一切ない。
ただただ感じるままに音楽に身を委ねて、時間を過ごす。

OFF THE WALLを聞くと、日々疲れを癒しながらも、明日への明るい希望と活力を得られるのだ。

表題曲のOFF THE WALLは「常識にとらわれず、型破りにいこう」という意味なのだが、かといって歌詞に出てくる男は「9時から17時」までしっかりと働いている。
Working Day and Nightではとにかく仕事つかれてんだけど~!癒してハニー!と歌っている。
She's out of my life では、彼女と別れてスーパー落ち込んで後悔している。
でもGirlfriendではまた恋しちゃったりして。
Don't Stop Til You Get Enoughではとにかくはっちゃけて踊りまくっている。
でもRock with youではめちゃくちゃリラックスしてゆったりとダンスを楽しんでいる。
OFF THE WALLではアルバム全体を通して「どこかの誰か」が、いろんなことを経験して落ち込んだりもしながら、めちゃくちゃメリハリをつけて日々をポジティブに生きているのだ。ポジティブなんだけど、無理やりひねり出したポジティブとかじゃないんだ。(上記収録曲は抜粋&順不同です)

生きていると、将来への不安とかお金とかもうとにかくありとあらゆる不安とか、そんなものに日常的にさらされて、ちょっとずつちょっとずつ疲弊してしまう。だけど、このアルバムのように、リラックスするときはリラックスして、働くときはしっかりと働く、遊ぶときは全力で楽しむ。

こんなときだからこそ、私もそんなふうにメリハリを持って、希望を捨てずに毎日を過ごしたいと思う。

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Life ain't bad at all,if you live it off the wall.

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