作品展のお知らせと年末のおさらい~今年もお世話になりました、の巻
作品展のお知らせ
恒例となりました、私が所属している書道教室の作品展が、来年1月に開催されることになりました。
開催期間:2025年1月25日(土)~28日(火)
開催場所:品川区O美術館
いつもご覧いただいている方々はご承知の通り、生徒約100人が1点ずつ作品を出しています。私も1点出しておりますが、そうすると合計100点!なんですよね~かなりの出展数です。
それがまた、ひとりひとり個性的で、いつみても刺激になります。絵のような作品も多く、絵画としてみていただくのもいいかもしれません。
とても楽しい展覧会ですので、よろしければ是非いらっしゃってください。
事前にお知らせいただければ在廊致しますので、是非ご挨拶させてください。
年末のお稽古納め
年末になってようやく体調が安定してきたら、急にお稽古熱が上がってきましたw 来年はこれを日々続けていけたらなぁと思っています。
というわけで、日付を追って臨書の数々を。
2024年12月25日ー嵯峨天皇「李嶠詩」
久々に自分の背筋がピッと伸びるような書を臨書したくて、嵯峨天皇の書を臨書しました。本当に美しい書ですよねぇ・・・少しでも嵯峨天皇の美意識に近づきたいです。
2024年12月27日ー橘逸勢「伊都内親王願文」
固定概念を外したいときに、橘逸勢の書はぴったりです。
え?こんな風に崩すの? みたことないんですけど! という行書の崩しかたをしています。それでも読めるんですよね。
ぎりぎりの線を攻めていく大胆さ、橘逸勢の書を臨書する理由です。
2024年12月28日ー曹全碑、そして嵯峨天皇と褚遂良
書道のお稽古の時、あまりに自分が隷書をかけないことに愕然としまして、自主練をしました、曹全碑。
ああ、それでもやっぱり上手くいかない・・・
隷書があんまりヘタで悲しくなったので、気持ちを盛り上げるために行書に戻りました・・・
厳然としたルールがあって、形が決まっているのは隷書も楷書も同じで、そのルールに縛られた感じは実は嫌いじゃありません。
ルールを身につけるまでが訓練なのですが・・・
というわけで、楷書のルールをおさらいしたくて、褚遂良の「雁塔聖教序」を臨書しました。
2024年12月29日ー嵯峨天皇みたび
そんなに好きか、嵯峨天皇・・・!?ってセルフツッコミw
好きなんですよ、品がよくて、キリッとしていて・・・
2024年12月30日ー平安三筆を並べてみる
平安三筆、とは、嵯峨天皇、空海、橘逸勢の3人のことを指します。
せっかくだから並べちゃおう!というのが企画意図w
空海の書の法帖としては一番メジャーな風信帖を臨書しました。
臨書して改めて思ったのは、自由に書いているように一見見える空海の書が、意外なほど基本に忠実かつ、自分を律して書いていることがわかったことです。
「自分を律して」というのは、例えば冒頭の「風信」の「信」の字の連綿の角度がきっちりしていて、美しさを損なわない範囲できっちり自分を律して書いているのがわかるからです。決して、「自分が気持ちがいい」事を優先していない。あくまで「美しさ」をギリギリ攻めていく、その厳しさを感じました。
空海と同じく、嵯峨天皇も基本に忠実です。
基本に忠実なのは、多分空海以上。王羲之の字をよく学んでいると言われる嵯峨天皇ですが、そこにかなり流麗な運筆が加わり、とにかく品がいい。
こういう字をとっさに書けるようになりたい・・・憧れてしまいます。
空海、嵯峨天皇と基本に忠実な人たちのあとに書くと、逸勢がどれだけアバンギャルドなのかがよくわかります。
割と気持ち優先。
そして技巧を見せびらかしたい感じが強い。
こういうトリッキーさと、せめぎ合う美意識、身に付けたいんですよねぇ・・・
おまけー水墨画のお稽古納め
今まで、練習していてもあまり上手くかけなくて出すのも恥ずかしい・・・と思っていた水墨画ですが、いやいや、ヘタだからこそ表に出して、これからの励みにしなければならない!・・・と一念発起して書いてみました。
通常水墨画は普通の黒い墨をすって描くのですが、今回は事前に入手していた墨運堂さんの「彩墨」(先ほどの紀州松煙墨の「彩煙墨」と違って、こちらは顔料が墨に混ぜ込まれています)の「紅桔梗」をどうしても使いたくて、通常の墨と彩墨を混ぜて色を作りました。
牡丹は本当に難しくて、実は8月から(社中展用の作品を描いていたので途切れ途切れではありますが)取り組んでいて、ようやく形が取れるようになりました。
花に神経を注いだ分、葉っぱと茎がだいぶ雑になりました・・・反省。
来年は水墨画の手習いも積極的に掲載していきたいと思います。
さて、今年もあとわずかです。
長らくnoteに登録はしていたのですが、本格的に運用を始めたのは今年からになります。
なんということはない事を書き続けておりますが、来年も引続き四方山話にお付き合いいただければ幸甚です。
皆様、良いお年をお迎えください。
そして、来年も宜しくお願い申し上げます!