お母さんじゃないとダメなこと、お母さんじゃなくてもいいこと
「ケンに、トイレに行くよう説得してや。僕じゃだめやし。」
今朝、夫に言われた。4歳の息子は朝起きてからすぐにトイレに行かない。
足をクロスしてもぞもぞしているから、絶対に行きたいはずなのに、断固として行かない。「トイレ行こう」と言っても「嫌だ」と拒否されるのだ。
今朝もそうだった。息子はトイレに行かずにテレビを見ている。
私は保育園用のおにぎりを作っていた。梅干しをいれて、海苔でくるむ。昨日の夜、息子からリクエストがあったからだ。
梅干しと海苔が余ったので、ついでに朝ご飯もおにぎりをつくった。
作り終えたころ、3か月の娘が泣きだした。「お母さん、ミイちゃんとこ行ってくるから、ご飯食べてね」と息子に声をかけてリビングを後にした。
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授乳中の部屋に入ってくる息子。「いやだ、いやだ」と言っている。なにが嫌なのかは言わない。
授乳が終わったので、息子の話を聞くと「おばあちゃんがやだ」とのこと。「なんで?」と聞くと私の耳元で「かっぱ巻き作ってくれんから」という。
そういえば昨日の夜、おばあちゃんに「明日はかっぱ巻きにしてね」とか言っていたっけ。「きゅうりないんだよ、だから今朝は梅干しおにぎり」と言うが「おにぎりは昼食べるの!」と聞いてくれない。
そこで私は、「かっぱ巻き食べたいのはわかった。梅干しおにぎりも嫌なんだね。じゃあ、なにが食べたいの?」と聞いてみた。
すると息子は「納豆にする」と答えた。「じゃあ、そうしよう」と言って二人でリビングに向かった。
その私に、夫が冒頭の「トイレに行くよう説得・・・」と言ってきたのだ。
確かにまだトイレは行っていない。でも、どうせ言っても息子は聞くはずがない。だって、頭の中は「納豆ご飯」でいっぱいだから。
夫にはこう説明した。
「私が言っても聞かないよ、あの子。お母さんの言うことは聞いて、お父さんの言うことは聞かないとか、そんな話じゃない。いまはケンの気持ちを聞いてあげるのが先。自分の気持ち受け止めてくれるんなら、母親とか父親とか関係ないんだよ。今だって、「いやだ」っていうケンの話を聞いてあげたから、納得してリビングに来たんだよ。」
「いやだ」という息子に、夫は「嫌なら食べなくていい」と言っていたのだ。そうじゃない、息子は「なぜいやだ」と言っているのか、聞いてほしいのだ。
嬉々として納豆ご飯を食べ始める息子。ふと、思い出したように「もれる!」と叫ぶ。「トイレ?じゃあ、行こう行こう。」そう言って、一緒にトイレまで付いていった。ギリギリセーフだった。間にあって良かった。
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「おかあさーん」と呼ぶときは確かに、私じゃないとダメなのかもしれない。でも、そうじゃない時だってたくさんある。それをすべて私が対応していたのでは、体がいくつあったって足りないのだ。
私に負担がかかりすぎるとろくなことがない。夫に八つ当たりするかもしれないし、息子や娘にだって害が及ぶだろう。
いかにして「お母さんじゃないとだめなとき」を減らしていくか。夫ともう一度話す必要がありそうだ。
子育ては夫婦二人の役割。絶対にお母さんじゃなきゃだめ、なんてことはないのだ。