私が子どもの頃に楽しんだ本を、息子もまた楽しんでいる
5歳の息子に読み聞かせしていたときのこと。
ふっとある物語のことが頭をよぎった。
あれ、なんだっけ。
子どもの頃、よく読んでいたあのお話し。
男の子が海賊になって、ネコが出てきて。
人魚だか魔女が出てきて…。
タイトルがどうしても思い出せない。
そんな折、週末図書館に行く機会があったので
”こどもの頃よく読んだ本”を探してみることにした。
まずはこちら。こまったさんシリーズ。
私が持っていたのはこの「サンドイッチ」だけだったのだが、何度読んでも面白かった。
フツーの日常を送っているこまったさんが、パッと異世界に入ってしまうう。こまったさんの服装も可愛くて好きだった。
「うわぁ、懐かしいなぁ」と言って手に取ってみる。
あれ?書棚を見ると、こまったさんシリーズの横にこの本があった。
これだ!!
私が探していたのはこれだよ。
かいぞくポケットシリーズ!
なんでこまったさんの隣に?と思ってよく見ると、作者が同じだったのだ。
(私がよく行く図書館は作者別に並べられている)
「えー!こまったさんもポケットも書いてる人同じだったの!?」
思わず声が出た。
さらにその棚を下を見ると、このシリーズが。
「え、え、え、王さまも同じ人!?」
そう、全部「寺村輝夫」さんだったのだ。
今のいままでまったく知らなかった。
確かに、思い出してみればどれもこれも「知らないうちに異世界に入ってしまう」というお話しばかり。
そうか、みんな同じ人が書いていたのね。
絵が違うから、作者も違う人だとばかり思っていた。
(ちなみにこまったさんの姉妹作、わかったさんも寺村さんが書いている。”似ているなぁ”と思いながら、絵が違うから、違う人が書いていると思っていた。)
自分の中でのこの新しい発見が嬉しかったのと、懐かしくなったのとで、それぞれ1冊ずつ借りてみた。
*
「ねぇ、今日はこまったさん読もうよ」
寝る前の読み聞かせ、息子よりも私の方が楽しみになっている。
借りてきた本を一通り全部読んでみたが、息子はどうも「かいぞくポケット」シリーズが一番のお気に入りのようだ。
「かいぞくポケット」は、章の最後に必ずこんなフレーズが入る。
つぎを読みたければ、〇〇しなさい。というような。
息子はこの部分を面白がっているようだ。
読むと、私の顔をパッと見て、「言う通りにせんなんのかな?」って顔をする。
そういえば、私もこどものころ、ちゃんと言いつけを守っていたなぁ。
母に聞くと、3歳ごろから読み聞かせをしてもらっていたらしいが、読んでもらった記憶は悲しいかな、私にはない。
自分で読んでいた本はよく覚えているのに。
息子も来年から1年生になる。
”自分で本を読む楽しさ”に気づいてくれたら嬉しいなぁ。
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