見出し画像

息子の狙い撃ち

「お母さん、くさいよー。」

明け方4時、4歳の息子が小さな声で私に訴えてきた。

「ん?なにが?」私はまだ半分寝ている。

くさい・・・くさい・・くさい!?

慌てて、息子の股間に手を当てる。冷たい。

「うそーーーーーん、なんでなん。」

先月、おねしょ用のズボンを買った。今までほとんどおねしょをしなかった息子だが、ここ最近は頻度が高くなっていた。

毎度、布団やシーツを洗っていたのでは大変なので、対策が必要になった。布団には防水シーツを被せ、息子にはおねしょ用ズボンを穿かせた。

うちは、ご飯の前にお風呂に入るので、お風呂から上がってすぐにパジャマを着る。この時点では普通のパジャマズボン。食事中に汚れる可能性があるからだ。

そして寝る前に、おねしょ用ズボンに穿き替える。

ここ。この工程を忘れることがあるのだ。

大概は私が気づいて、寝る前のトイレの後に穿いてもらうのだが、たまに忘れることがある。

この、たまに忘れた日に限って、おねしょするのだ、息子は。

1度目は、たまたまおねしょズボンがタンスにしまってあり、気づけなかった。2度目は、タンスからは出していたのだが、ほかの洋服の下に隠れており気づけなかった。

「起きてー。ケンがまたやったー。おねしょズボン穿かせるの忘れたー。」

隣の部屋で寝ている夫を起しに行く。

「ははは。狙い撃ちやな。」

「もう、なんでなん。穿いてない日に限って。」

当の息子は特に悪びれることもなく、きょとんとしている。

さぁ、まずはお風呂で下半身を洗って、それからシーツを外して洗って・・・やることは山のようにある。今、朝の4時なんだけど。

またもや対策を講じた。まずは防水シートの位置を見直した

布団用の防水シートは、私の寝ている布団にのみ被せている。息子の布団も敷いてあるのだが、大概わたしの布団に潜り込んでくるからだ。

けれど、よくよく観察してみると、息子が寝ている位置は私の布団と自分の布団の間だったのだ。その結果、2枚の布団の隙間にちょうど漏れてしまっていた。

これはいかん。ということで、2枚の布団の真ん中あたりに防水シートを敷くことにした。

もう一つは、「おねしょズボンを忘れない」ための対策。

これに対しては、絵本箱近くの壁、洗面台の鏡、電気のスイッチの横に

「おねしょズボンをはいてますか?」

と張り紙をした。

2度あることは3度あるというけど、さすがに3度目は勘弁してほしい。

画像1




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?