ショパン・チェロソナタ(Chopin,cello sonata,Op.65)
ショパンと言えばピアノ曲。
しかし、これはピアノソロではなくチェロを伴った曲である。
否、伴ったとは言い切れない。
最晩年のこの曲は渋く、内省的かつ感情的でもある
奇跡の曲とも言っていいかもしれない。
ピアノ協奏曲とも違う。
溜息と希望と陽光と月影とが交錯するような曲とも言えようか。
演奏はアルゲリッチとロストロポーヴィチを第一に推す。
Chopin: Cello Sonata in G Minor, Op. 65: I. Allegro moderato
メロディーの陰鬱かつ美しさと、不協和音的展開を予想させる
何ともいえない響き。
ブラームスのチェロソナタとはまた違う、ショパン随一の芸術と
言ってもいいのではないか。
幻想ポロネーズと共通するような佇まい、侘び寂びといってはいいすぎか、
感じられる曲ではある。