![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/162179604/rectangle_large_type_2_81ae3378276c841a0bc2267854573a3d.jpeg?width=1200)
MBA(ビジネススクール)とスモールビジネスについて
Fireや早期リタイヤ、独立や起業を考える方も少し検討された方がおられるかもしれないので、今日は少し趣向を変えてMBA(ビジネススクール)とスモールビジネスというテーマで書きたいと思います。
早い人で20代後半くらいからでしょうか、大手企業内では出世や成長を目的としてMBA(ビジネススクール)を考える人が増えてくると思います。45歳辺りが役職定年としてなんとなく線引きが社内でなされている環境下では、35歳頃の時点で、目の前の仕事から得られるスキルアップや残りの仕事人生から成長の伸び代の少なさや「飽き」に焦りを感じると、転職リスクを取らない人からするとMBAで刺激を得ようとするのはごくごく自然な流れだと感じます。
私もMBAについては20代から検討していました。20代で海外MBAを目指していたこともあり予備校にも自費で通っていた時期がありましたが、結果的には40歳で国内のビジネススクールでMBAを取得しました。私はサラリーマン兼副業経営者という立場で受講し始めたため、サラリーマンと経営者の両方の観点から学ぶことができました。休学期間もあったのでトータル4年近くかかりましたが、間違いなくそこで人生で一番勉強しました。
結論としてMBA(ビジネススクール)は、スモールビジネスとの相性はめちゃくちゃ良い
です。ただしアカデミック派のビジネススクールではなく実践派のビジネススクールが、という前提がつきますが。
基本的にMBAは大企業のマネジメント層向けに作られています。ので、中小零細企業の経営者及び従業員、スモールビジネス経営者向けのパッケージとはなっていません。あくまでも大企業向けです。
私が通ったビジネススクール(グロービス経営大学院)は、創業者である堀義人氏がHBS(ハーバード・ビジネススクール)の卒業生ということもあって、学習スタイルはケーススタディ型を採用していました。ケーススタディということで、多様な人種や働き手として自分や自分の職場(や会社)のケースを持ち寄り、それを共有・貢献し合うことで学びのシナジーをグンとあげるという趣旨になっています。
当然、教科書的な存在である「ケース」に基づいて課題が出され授業は進みますが、ケースの中で描かれている舞台は大企業が基本なのです。もちろん私も含めて受講生の中には中小企業などの経営者も一定数いました。しかしながら経営者の受講生と意見交換した際、必ずと言って良いほど皆が言っていたのは「大企業が前提になっているから共有・共感しづらいよね」ということでした。私も同感でした。私は大企業に勤めていたこともあるので、その経験を共有することで少しは貢献できていたと思いますが、そうでない場合はなかなか「前提となる」規模感の違いから、授業に対し十分な貢献ができていると思えず自尊心を損なわれることがあるのだと感じました。
一方で「学んだことに対する実践」という点ではどうでしょうか。
大企業に勤めている受講生は、学びの実践を通して自らの血肉へと「実装」させていくという点では、中小零細問わず経営者よりも実践機会が圧倒的に少ないため、知識が知識で止まってしまうというもどかしさがあるということを、彼らを見ていて強く感じました。
それは当然、大企業内での大きな歯車の一つとして機能しているわけで、細分化された業務と権限のもとでは「ビジネススクールで学んだことを活用できる場」がどうしても少なくなってしまうのです。
その結果、それを使えないもどかしさと現状の停滞継続の懸念から、転職という選択肢を取る方が結構多く見受けられます。
またある程度従業員数のある中小企業経営者の場合は、各種機能をすでに権限委譲しているケースも少なくないため、実践という点では機動性に欠けるようでした。
これが私のようなマイクロ法人だとか、店舗経営者のようなスモールビジネス経営者だったらどうでしょうか。もともと機動性しか強みがないわけで、学んだその全てのことが即座に導入・実践・検証が可能になります。
正直、私がビジネススクールに通ったのは、自分の感覚的経営が原因でどうしようもないほどダメな状況下に陥っていたため、もはや腹を据えて経営を体系的に学ばないといけないと強く感じたことが発端です。
これでもかというほど即座に実践に落とし込み、それによる顧客の反応や変化を見てどんどん改善を加えていきました。また、自分の感覚的にやってきたことも学術的にも実証されている有効な策であったり、考え方自体間違えていなかったことも少なからずあり、一層自信を得る機会になるなど、とにかく誰よりも実践に落とし込めたことで血肉化できた自信があります。
はい。ダメダメだった私の店は、卒業時には軌道に乗っていました。
※卒業と同時に完全独立し法人化
ということで、また今度。