【読書】オルテガ「大衆の反逆」
オルテガの「大衆の反逆」を拝読した。人と人との相互作用について論じた本であるかと思っていたがそうではなく、1人1人の心の持ちように危機感を持った著者が現代を生きる人々に語りかけるような1冊であると思った。大衆とはみんなと同じで安心する人、という些か挑発的な定義は考えさせられた。
本文は出版当時の歴史的背景を知っていてこそ理解できるというもので、素人にとっては難しかった。一方で、あとがきでこの本の現代的な意義について軽やかでありながらも熱く論じられていて、それが魅力的であった。