【読書】小山虎編「信頼を考える」
「信頼を考える」という本を読んだ。哲学・政治学・社会学・社会心理学・教育学などなど多様な分野において、信頼がどのように定義されていて、信頼についてどのような観点から研究がなされているかについて記されていた。
結論から言うと、帯に短し襷に長し。この本1冊で各分野の信頼についての研究を抑えることはできないし、かと言って気軽に読めるほど平易な内容で書かれているわけではない(特に哲学や社会学についての章は難解)。
ただ、引用文献はしっかりと記されていたので、次に読むべき本は分かる。この本を読むこと自体で得られる知識がどの程度であるかは疑問であるが、信頼についてよく知るための触媒としては悪くないように思われた(おそらくこれは編者の意図通り)。
書籍にまとめる必要性はあまり感じなかったが、他分野が一堂に会する研究会は貴重であると思った。