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おひとりさま・ひとりっ子による実家のたたみ方 #4
いざ、ヒアリング
両親へのヒアリングは何回かに分けて行った。
両親一緒に聞く項目、個別に聞く項目、
どれも反応を見ながら少しずつ段階を踏みつつ、
答えやすい内容から具体的な内容を確認する。
例えば、加入保険の確認なら
「どこの保険会社を使ってる?」
「どんな保険に入ってるの?」
「保険証書を見せてもらえる?コピーしてもいい?」
といった具合だ。
相続に備えて、ローンなどの債務の有無も確認する。
債務があると、その債務まで相続することになるからだ。
「定年の時に完済してある!」
ちょっと自慢げに言う父。
幸いにも債務はないらしい。ひと安心だ。
印鑑や通帳など貴重品のありかも同じタイミングで確認する。
もしもの時にテンパって家の中を探し回り精神的に疲弊することは
回避したい。
医療に関しては、
「口から栄養を摂取できなくなった場合、胃ろうなどの
延命措置は望まない。緩和ケアを望む。」
と両親それぞれから意思確認できた。
葬儀や墓に関しても、家族葬、戒名不要、手元供養のみで
問題ないらしい。
ヒアリングした内容は小さめのノートに手書きで残しておく。
いざという時に私が冷静に見返すことができるようにするためだ。
ネットやスマホに残すより、なんとなく手書きを選んだ。
目の前で私がメモを残しているのを見て、
両親も自分自身の意思を再確認しているようだった。
もちろん、ときどき本人の気持ちがを確認する。
人間のことだ、気が変わることもあるだろう。
その時は、情報を更新すればいい。
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