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【ドラマレビュー】 『いちばんすきな花』

1年も前のドラマのレビューなんておかしいとは思いますが、今でも心に深く残っている良質なドラマだったので、(奮発して買った)BDを見ながら語ります。

このドラマは『友達って多ければ多いほど良いって本当?』『男女の友情は有り得るか?』等が根本のテーマに成っていて、例えば学校で『は〜い、みんな二人組に成ってくださ〜い』と言われた時に、「自分だけ独りに成っちゃう」様な人の哀しさや寂しさを、『そういう人間が居たって良いじゃないか』と、温かく背中を押してくれる様な優しいドラマでした。

歳が近い男女二人ずつ、合わせて4人が「いつも二人組に成れない」「仲良しだからって、イコール男女として付き合うって事じゃない」と云う共通点で、生きづらかったそれまでを振り返り、束の間四人で会話を楽しんで過ごす、そんな温かいストーリーは新鮮で、そこまで『二人組に成れなかった思い出は自分には無いけど、《言いたい気持ち》は分かるなぁ』って、毎回見ながら思っていました。

主役である松下洸平さんの演技がとにかく絶妙で、話し相手が誰も居ないので、屋外の喫煙スペースで見知らぬオジサンにず〜っと自分の想いを語るシーン等は、笑いながらも泣きたい気持ちになりました。

自分の事を何気無く話す人(相手)が居るのと居ないのとで、こんなに心の負担度(=寂しさ)は大きく変わるものなんだと、ドラマを見て思い知らされました。

その他には多部未華子さん、今田美桜さん、神尾楓珠さんで四人の構成で、《お互いほぼ他人の関係なのに、なぜか四人全員と関わりの持っているキーマン》として田中麗奈さんが出演しており、興味のある方はTVer等でご覧になってみてください。

『生きづらい世の中をそれぞれのやり方で、優しく生きている人々』…。藤井風さんの主題歌より、ドラマのテーマ曲の方で泣きそうに成ってしまうのは、無駄に歳を重ねたせいでしょうか…。

『星○っつです〜!!!』というように、点数で評価するようなドラマでは有りませんが、見た人の心にほんのりとした温かさを残してくれる、そんなあったかい物語でした。

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