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《国家の分断》から…。

《ポリティカル.コレクトネスって…。》

「ポリコレ」なんて、日本人は略すの大好きだからそんな風に言ってるけど、いつの間に定着したんだろう?まぁ日本ではそもそもの《遣い方》自体を間違えてる人が多いから、あんまり意味無いけど。
 今回の米国の大統領選で、この言葉は凡そ聞かれなかった。そもそも『国家の分断』を考えるとき、一番最初にポリコレを持ち出して世論を分別するような言動を取ったのは、民主党のオバマ政権からだと認識している。以前にも書いたが、彼の『CHANGE!』に米国民は浮かされ、それまで戦争続きでウンザリしていた共和党政治を断ち切ったのだ。そしてオバマは『米国は世界の警察官から下りる』と明言し、米国内は沸き立った。
 でも、そこに「政治的な正しさ」なんて有ったのだろうか?厭戦気分が充満していた国内の単なるガス抜きの積もりだったのかもしれないが、この言葉こそが、現在のロシアや中東の戦争の遠くても大きな要因に成ったのは、地政学的にも間違い無いと思う。米国の“退場”により、ロシアは野心を隠さなくなったのだ。そしてオバマは《ロシアのクリミア半島割譲》まで認めてしまった。そして、その後も「妊娠人工中絶」や「LGBT+擁護」や「BLM」等、民主党は何度も《ポリコレ》で、国家の分断を煽ってきたのだ。

《そして、トランプの時代へ…》


  トランプの一期目は、“Deal”で世界をチャンと切り分けられると考えた。でも、現実の国際政治はそんなに甘くは無かった。盟友と成った“シンゾー”の助言で何とか国際政治は乗り切ったけど、今度はもう彼も居ない。「インドは好き、でもカナダは嫌い」なんてお子様のようなことを言ってはいられない筈だ。
 イーロン・マスクとか、凡そ「優秀な官僚」でも「政治家」でもない、経済には強くても国際政治の何たるかなんてまるで知らない様な人達ばかりを周りに据え、何とかしようとしているけど、同じ共和党内に友達が殆ど居ないって云うおかしな大統領だから何とも覚束ない船出に成りそうだ。
 しかし、世界はそんな事を待ってはくれない。ロシアの脅威がEU全体をハリネズミの様にピリつかせ、外貨も技術も何でも欲しい北朝鮮は10万もの《特殊部隊》をロシアへ送るかもしれない(NATOはもう韓国との連携行動の準備を始めている)。
 そう成ればEUは《戦術核》を覚悟した動きを取るだろう。彼がどんな形にせよ“ロシアに譲歩した形で”ウクライナとの戦争を《停止》させる以上、EUはロシアからの核攻撃に怯えて暮らさなくてはならなく成るからだ。ロシアからのパイプラインが止まった今、《原発再稼働は地球温暖化防止に役立つ》とまで言い出しているのだ(ちなみに日本では《原子力規制委》が、地獄の門番の如く再稼働をさせまいと必死だ。EUの様な柔軟性がわが国には絶望的に足りない)。
 そしてトランプが今回も、選挙中に言い続けた言葉は“AMERICA FIRST”だ。《世界の警察官はもう何処にも居ない現実》に、世界中の(旧西側の)人々は怯えているだけでなく、各国が自衛自存を真剣に考えなくてはいけない時代に突入する。その言葉で『(米国の)国家の分断』を修復することが出来ても、《世界の分断》には全くの無力だからだ。

《じゃあ、日本は…?》


 尖閣,沖縄は、米国にとっても対中国の最前線基地と成る。トランプもAUKUSの事は嫌っても、第7艦隊の拡充は理解しているようだ。自衛隊の本格的な配備が急務なのは当たり前だが、いざという時に国家として日本はどう動くのか、政府だけでなく私達国民一人ひとりも《覚悟する時》が刻々と近付いている。

 「平和を祈っていれば、願いはいつか叶う」なんて言葉は、早く頭から追い出す事だ。中国とて国内に様々な問題を抱えている。自国民が中共政府に怨嗟の声を上げる前に、台湾、そして日本へその怒りを転化させ襲ってくる可能性に、「馬鹿馬鹿しい」と笑える人達こそ“周回遅れの頭”に成っている事を早く自覚してほしい。私は“好戦的な右寄りの人間”では無い。右も左も無く、思考停止した愚かなメディアによって日本の『分断』を何より恐れるているだけの人間だ。

 此処まで書けば、皆さんも分かるだろう。地球温暖化防止策も、中国との付き合い方も、そして何より米国との付き合い方も《未だかつて無い事態》を迎えるのだ。103万の壁の話も、地方分権が第一で、憲法改正は二の次,三の次で良いと思っている総理大臣の話も、「そんな事はどうだって良い」と云うような恐ろしい状況へ、少数与党で足元もふらつくわが国日本は立ち向かっていかなくては成らないのだ。
 私たち国民は《今そこにある危機》の目の前に立っていることを、早く自覚すべきだ。


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