キレイなおねーちゃんとやりたいだけの男
夢の中でどういうわけかロッド・スチュワートの『HOT LEGS』を熱唱していた。起きてすぐ歌ってみたのだが、実際には全然歌えず、歌えたのは「I love you, honey!」の部分だけ。
とはいえ昔よく聴いて耳になじんだノリノリな曲だし、せっかくだから歌詞を覚えてみようとよく見てみた。
「きみの足がセクシーすぎてオレもうダメ」
「お望みなら今夜にでも愛してあげちゃう」
「まだ学生だって?まいったね」
「愛してるぜハニー」
そんなようなことばかり言っている。
感動的にバカみたいな歌詞だった。
結局キレイなおねーちゃんとやりだいだけやん。
思いついて「キレイなおねーちゃんとやりたいだけの曲」というプレイリストを作り始めた。
ロッドのアイムセクシーとか、デビッド・リー・ロスのジャスト・ア・ジゴロ、サザンオールスターズの女呼んでブギ、などを追加していく。
能天気がすごい。
女の私でも「あーあ、キレイなおねーちゃんとやりてえな~」というアホみたいな気分になる(性別は逆でも同じでも構わないのだがなぜか美女を「おねーちゃん」と言いたい)。
あれこれ考えたり落ち込むのが本当にバカらしくなります。
最高。
もちろん実際にはロッドもデイブも桑田さんも、悩んだり苦しむことがあるはずなのだが、こういう曲を並べるとあたかも「キレイなおねーちゃんとやりたいだけの男」に思えてくるからすごい(心から賞賛)。
音楽には何をのせても自由だと思う。
個人的な闇でも、政治的メッセージをのせてもいい。
しかし、時代は変わっても、結局キレイなおねーちゃんとやりたいんだ!と叫ぶ能天気が必要だ。
私は心の中にひとり「キレイなおねーちゃんとやりたいだけの男」を飼うことにした。名前はデイヴにしよう。
デイヴは今日も元気ビンビンで、おしりをぷりぷり振って踊っている。
[完]