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新しいネオン③

アーティストとベンダーの協力関係について、続く。

Art critics who deal with neon sculpture should be more aware of the role of the glass bender,

Rudi Stern / Let There Be Neon
P94

"ネオン彫刻を扱う美術批評家は、ガラス曲げ工の役割をもっと認識すべきである。"

なぜなら、

many of the crucial choices and decisions in a given gallery work were his.

Rudi Stern / Let There Be Neon
P94

"あるギャラリーの作品における重要な選択と決定の多くは、彼らによるものだからである。"

どういうことだろう?

While the range of choices and aesthetic options are greatly increased by collaboration between craftsman and conceiver, the limits of feasibility are often determined by the experience of the craftsperson.

Rudi Stern / Let There Be Neon
P94

"職人と構想者の共同作業によって、選択肢の幅や美的オプションは大きく広がるが、実現可能性の限界は職人の経験によって決まることが多い。"

前回にもメモしたように、ネオンは自由度が高いように見えて、実は非常に制限が多い。曲げの難易度はもちろんあるけど、私はこう思う。
⚫︎電極がついていること。
⚫︎1パーツのサイズが、大きすぎても小さすぎてもいけないこと。
⚫︎配線の処理。

If the artist knows too little about the medium to contribute ideas in terms the glass bender can understand or act on, then the sculptural work to be produced is necessarily inhibited.

Rudi Stern / Let There Be Neon
P94

"もしアーティストがガラスという素材についてあまりに知らなさすぎて、ガラス・ベンダーが理解したり、行動したりできるような言葉でアイデアを提供できないなら、制作される彫刻作品は必然的に阻害されることになる。"

いい作品をつくるため、円滑に進めるためには、やはりお互いの敬意が必要なんだよね。

Obviously an artist who makes the effort to learn bending, pumping, and mounting of neon tubes can better define new dimensions;

Rudi Stern / Let There Be Neon
P94

"ネオン管の曲げ加工、ポンピング、取り付けを学ぼうと努力するアーティストが、新しい次元をよりよく定義できるのは明らかだ。"

これらの事を、アーティストや一般のお客さんに理解してもらえるよう、私たちが努力することも、ネオンの新しい可能性を生む一つの要素になると思う。

前回と内容が重複しているけど、それだけこの事が重要だとルディさんは考えていた、という事だろうなぁ。私もそう思う。

フィリップ・バーク(Let There Be Neon)、テレサ・ブリュワーの風刺画、1978年。
これはバークのネオンを使った最初の風刺画で、一連の写真から描かれ、最終的にアスベストに転写され、変圧器と配線を収めたオーク材の箱の表面に取り付けられた。ブルックリンのシープスヘッド・ベイにあるランディーズ・レストランのために、テレサ・ブルワーの夫、ボブ・ティールから依頼された。
出典 : Rudi Stern / Let There Be Neon



※ 引用部分については、Let There Be Neonさんのご厚意により、直接許可をいただいています。

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