
1型糖尿病と2型糖尿病の違いについて
本日は、1型糖尿病と2型糖尿病の違いについてお伝えします!
※今回は文字数が多くなる為、長く感じると思います。
またNoteを始めた時から一番多くの人に理解して貰いたいと思った内容でもあるのでしっかりと読んで欲しいです。
1型糖尿病とは
1型糖尿病は、膵臓のインスリンを出す細胞(β細胞:べーたさいぼう)が、壊されてしまう病気です。β細胞からインスリンがほとんど出なくなることが多く、1型糖尿病と診断されたら、治療にインスリン製剤を使います。
世界的には糖尿病全体の約5%が1型糖尿病と言われています。若い方を中心に幅広い年齢で発症し、生活習慣が関わる2型糖尿病とは、原因、治療が大きく異なります。
1型糖尿病の原因
糖尿病とはインスリンの働きが悪くなることによって血糖値が上昇してしまう病気であり、その原因によっていくつかの型に分類されます。
膵臓でインスリンを作っているβ細胞が壊されて、インスリンを出す力が弱まったり、 インスリンが出なくなったりするのが1型糖尿病です。からだのインスリンが不足しているので、インスリン注射の治療が必要となります。
※1型糖尿病でβ細胞が壊される原因はよくわかっていません。ひとつには、免疫反応が正しく働かないことで、自分の細胞を攻撃してしまうこと、つまり「自己免疫」が関わっていると考えられています。自己免疫が起きている証拠のひとつである自己抗体(抗GAD抗体・IA-2抗体など)の血液検査は、1型糖尿病の診断の際に用いられます。
1型糖尿病の種類
1型糖尿病では、β細胞の破壊は一般的には進行性です。病気が進んでいくと、インスリンがほとんど出せない状態となります。生きていくために注射でインスリンを補う治療が必須となり、この様な状態をインスリン依存状態と言います。1型糖尿病はその進行のスピードによって、「劇症」「急性発症」「緩徐進行」に分類されます。
劇症1型糖尿病
最も急激に発症し、1週間前後でインスリン依存状態に至るタイプです。すぐにインスリンを補充する治療がなされなければ「糖尿病ケトアシドーシス(糖尿病の急性合併症)」となり重い状態になることもあるため、早い段階での診断が重要です。
自己抗体は血液検査で認めないことが多いです。発見される時点での血糖値は高いですが、発症が急激であるので、月単位で徐々に上昇する血糖の指標であるHbA1cは低めであることも特徴です。
急性発症1型糖尿病
1型糖尿病で最も頻度の高い典型的なタイプで、糖尿病の症状が出はじめてから数ヶ月でインスリン依存状態になります。発症した後に、一時的に残っている自分のインスリンの効果が改善する時期(ハネムーン期)がある患者さんもいますが、その後は再びインスリン治療が必要となります。血液検査で自己抗体を認めることが多いです。
緩徐進行(かんじょしんこう)1型糖尿病
半年~数年かけてゆっくりとインスリン分泌が低下していくタイプです。初めは2型糖尿病のようにインスリン注射を使わなくても血糖値を抑えることが可能ですが、経過中の血液検査で自己抗体が検出され、実は緩徐進行1型糖尿病だったと分かることもあります。検査でこのタイプの可能性がある場合には、膵臓に負担をかけるような内服薬は推奨されず、インスリン治療などで膵臓を保護する治療を開始することが望ましいといわれています。
2型糖尿病とは
最も多いタイプの糖尿病で、一般的に"糖尿病"と表現した場合2型糖尿病を示す事が多いです。
遺伝的素因によるインスリン分泌能の低下に、環境的素因としての生活習慣の悪化に伴うインスリン抵抗性が加わり、インスリンの相対的不足に陥った場合に発症する糖尿病です。一般的に生活習慣病と称されるタイプの糖尿病が2型糖尿病ですが、インスリン分泌能の低下が不可欠です。
ですから生活習慣の乱れだけではなく、2型糖尿病患者さんは大なり小なり糖尿病になりやすい体質(遺伝的素因)を持っているとも言えます。

患者数について
糖尿病患者は世界中で爆発的に増え続け、2014年の調査では3億8,670万人いるとされ、今後有効な対策を施さないと、2035年には5億9,190万人に膨れ上がる事が予測されています。
病気の原因
ゲノムワイド関連解析で、沢山の原因遺伝子が報告されています。中でもKCNQ1は日本人の2型糖尿病発症に非常に強く関連している事が分かっています。これらの遺伝的素因に基づくインスリン分泌能の低下に高脂肪食、過食、運動不足から肥満・インスリン抵抗性が加わり、膵β細胞が代償性にインスリンを十分分泌できなくなると発症します。
治療方法
〈インスリン療法>
2型糖尿病でもインスリン分泌能の低下が著しい場合や、著明な高血糖による糖毒性を解除する必要がある場合はインスリン療法の適応となります。
<薬物療法>
インスリン以外にも様々な経口血糖降下薬が2型糖尿病では投与可能ですし、GLP-1受容体作動薬という注射薬も使用可能です。薬剤は薬の作用によってインスリン抵抗性改善系、インスリン分泌促進系、糖吸収・排泄調節系に分類され、多種多様な2型糖尿病の病態に合わせて治療されます。
投薬療法
下記の図を参考にしてください!

※なお、2型糖尿病は遺伝します!!
おわり
私自身も、発症し当事者になるまでは糖尿病≒インスリンと思っていましたので2型で良かったという気持ちも正直あります。
良かったというのも何だか変ですが…
皆さんが糖尿病についてより知る機会にそしてインスリン以外の治療法や日頃からの食生活に気を遣い健康に過ごせたら嬉しいです!
引用サイト