イライラする挨拶代わり【毎週ショートショートnote】
堺と松坂は公安の秘密組織の任務で国際テロ集団ベントの本部に潜入したが、捕えられてしまった。
「よくここまで来たな。
俺がお前たちが探していたバキだ。
お前たちにはここで死んでもらう。
だがお前たちの特殊能力を失うのは惜しい。
我々の仲間になるんだったら許してやってもいい」
「ふん、悪の手下などになるなら死んだ方がマシだ。なあ、堺!」
「わかりました、ベントの組織に入りますので命だけは助けてください」
「堺、お前何言ってんだよ!」
「面白い、では俺たちの味方になる挨拶代わりとしてこの拳銃でそいつを撃て」
堺は拳銃を受け取ると、松坂のこめかみに銃身を向けた。
堺が銃爪を引いた。
「カチャ」 空砲だった。
「よし、信じてよさそうだな。今度は銃弾が入ったこの拳銃で撃て」
堺は、拳銃を受け取ると目にもとまらぬ速さでバキとその仲間を全員撃ち殺した。
「堺、最初の拳銃は重さで弾が入ってないことを見抜いたのか。それにしてもイライラする挨拶代わりだったぜ」
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