火星の別件逮捕【毎週ショートショートnote】
N市科学館プラネタリウム
「学芸員、大変です、機器の不具合により火星を映し出すことができません」
「何?今日は火星か、最近不具合が多いな、またいつものようにアドリブで凌ぐか」
…
古畑警部と今泉は捜査に行き詰まり、気分転換にプラネタリウムに来ていた。
「古畑さん、普段ホシを捕まえる私たちが星を見にくるなんてシャレにもなりませんね」
「うるさいよ、今泉君、ちょっと静かにしていなさい」
…
「皆様、南の空をご覧ください、赤色っぽく明るい星が火星です。あれ?見えないですね。
あっ、今情報が入りました。
火星は最近遠くを見るとぼやけるので眼科に行く途中に職質されて捕まったらしいです。
なんでも飲んでいたソーダが毒物不法所持にあたるとのことでした」
(シーン)
「古畑さん今のどういう意味ですか?」
「声が大きいよ、今泉君、仮性近視と苛性ソーダのダジャレだよ」
「何やら別件逮捕くさいですね」
「別件逮捕?!そうか、その手があった。今泉君、お手柄だよ!」
410文字
※この作品はフィクションです。登場する人物団体は架空のもので実在するものと無関係です。
たらはかにさんの企画に参加させていただきます。