離婚を考えるM子の思考と感情
嫌いな人がいた
以前は好きだったはずなのに
今は嫌いなところしか目に入らない
なぜ嫌いか
その人の存在によって
私の生活の一部に影が入る
離れたい離れたい
そう思えば思うほど
嫌いな部分を探している
「私はあなたを拒否します」
そう呟いてみる
あなたの悲しい表情がよぎる
そんな顔しないで
あなたは私を傷つけたはず
あんな過去やこんな過去
では、
逆の呟きをしてみりる
「私は…」
「私は、あなたを、受け入れます。」
心臓がきゅっとなり
カゴに入れられた私が見える
その後の人生に影がかかる
あなたを受け入れること=私がカゴに入ること
影がかかること
そんな式はいつからあったんだっけ
この式を頭の中で作ってたのは
私だけ
カゴを開けて自ら入っていくのは私
まずこの式をやめよう
私はもう自分からカゴには入らない
相手が誰であってもこの式を作らない
決める
そして本当に相手を受け入れるとは
どうなることか
そうか
嫌いな人も嫌いな部分を持ったまま
そこに存在することを認める
そこにいていいよ、でも私は私
許す
私自身も、もう誰のカゴにも入らないで
存在することを認める
許す
その先の関係がどうなるかは
わからない
どうなっても構わない
ちょっとだけ
心が柔らかくなった
そんな気がする