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映画「仕掛人・藤枝梅安」舞台挨拶付き上映会 感想

「人は良いことをしながら悪いこともする。悪いことをしながら良いこともする」
原作は生誕100年を迎える池波正太郎のベストセラー。

衣装が素晴らしい。色彩は江戸人の好んだ黒、茶、グレー、紺などで奇抜ではない。だが終了後のトークセッションで、梅安の長羽織や彦次郎の着物は普通の時代劇とは違う凝ったものだと明かされて納得。その粋な江戸人の中にあって、天海祐希演じる「おみの」の着こなしが面白い。前は水茶屋の茶くみ女であり、汚いことに手を染めてきたという人品が表れている。

豊川悦司は、体、特に手の大きさと身体能力の高さに説得力のある梅安だ。淡々としたセリフ回しで感情の動きを見せない梅安が終盤、おみのの飼う小鳥を目にした時に見せる表情にグッと心をつかまれる。

エンドロール後は決して席は立たず、もう一シーンお待ちいただきたい。

トークセッション

同じような話だけで20分間という舞台挨拶は珍しくないが、司会の中井美穂はさすが。”司会者によっては舞台挨拶って面白くできるのか”と感心。なぜ河毛監督にあれだけ馴れ馴れしいのか不快だったが、監督の来歴を見て納得。フジテレビつながりか。あれさえ無ければ満点のトークセッション。

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