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赤ちゃんのウイルス対策

生後6ヵ月も過ぎると、ママからもらった免疫バリアが低下し、自分で免疫力を強くしていかなければなりません。
頭では赤ちゃんが様々な病原体と出会いながら丈夫な体になっていくと理解していても、いざ高熱を出してぐったりしているとパニックになったりします。

戦後、母子手帳や予防接種の普及で、日本は他の国に比べて乳児の死亡率が低く、世界有数の赤ちゃん安全国です。
高熱を出したからって、脱水症をケアしていれば、すぐにどうこうなるわけでもありません。

それでも大人まで一緒にウィルスに感染してしまうと、看病どころではないですよね。

実は私も孫からウィルスを移されてダウンしたことがあります。

感染したら赤ちゃんの世話どころではない

1人目の孫は生後7ヵ月を過ぎたころに急性胃腸炎になり、次にママ、パパの順で感染しました。
孫だけ元気に回復したころ、親たちが回復できるまで孫を預かることにしました。

ニコニコご機嫌だったお孫ちゃん。
預かった翌日、カーペットにほんのわずかですが飲んだミルクを吐いてしまったのです。
あなどっていました。
その時、水拭きだけの清掃で済ませてしまったんです。

ところが孫はまだ完治していなかったんですね。
翌日に私と同居している息子がぐったりしてしまいました。
発熱、嘔吐、下痢…。

ウィルスは2世帯にわたって強い感染力を発揮してくれました。

ちなみに胃腸炎の中でもポピュラーなノロウィルスに、予防接種はありません。
一度かかっても何度も感染する可能性があります。

しっかり手洗い

帰ったら必ず手洗い

もちろん、私も孫を預かったときはしっかり手洗いさせていました。
ただミルクなど口に入れたものを吐いた時の対策に関しては認識不足でした。
水拭きだけではダメなんですね。
マスクや手袋をして、吐かれたところを次亜塩素酸ナトリウムで消毒するのが正しい対策だったようです。

次亜塩素酸ナトリウムはピューラックスなど保育園などで使用されている専用ボトルが一般的ですが、一般家庭ならハイターでも代用できます。

どちらも水で薄めて使用する液体なので、ボトルに記載されている希釈の目安を確認してから使用します。

それ以外だと熱湯消毒。
カーペットやクッションなど洗えない場所ではスチームアイロンなどを充てるのもよいでしょう。
ただし高温なので、赤ちゃんにスチームが当たるとヤケドの心配があります。
赤ちゃんが近くにいないのを確かめてから使いましょう。

どこで感染したか

やはり気になるのはどこで感染したか。
赤ちゃんを連れて買い物など人混みの多い場所に行けば、疑うべきところは数知れず。
そんなことにいちいち敏感になっていたらきりがなく、外出なんてできません。

それでも、接触感染しやすいところに関しては対策できます。
例えば、施設のおむつ交換台。

マット面にはウイルスが残っている場合も…

前に使用した赤ちゃんが胃腸炎などに感染していた場合、その台に付着しているウイルスで自分の赤ちゃんが移ってしまう可能性があります。

ノロウイルスやインフルエンザはアルコール消毒だけだとあまり効果がないようです。

施設にペーパーシートが備えてあればそれを敷き、それがない場合も考慮して携帯用のおむつ替えシートの持参をお勧めします。

施設用のベビーカートやトイレのベビーキープは赤ちゃんが手に触れる部位が多い什器です。

赤ちゃんが触る部位には消毒を

赤ちゃん用ノンアルコールタイプの除菌シートは、お肌が敏感な赤ちゃんに使えて便利です。
ただ、すべてのウイルスに対応しているわけではないので、成分やどのウイルスに効果があるかを確認してから使用するのがいいです。

除菌シート

お勧めはスプレータイプのアルカリ電解水。
100円ショップでも購入できます。
水と塩を電気分解して作られた、界面活性剤不使用のクリーナーなので、赤ちゃんにも安心です。
ウイルス除菌に効果的とされるので、インフルエンザやノロウイルス、新型コロナウイルスにも有効です。
赤ちゃんが触りやすい場所に噴霧してから少しおき、乾いた布で拭きとってから使用してください。

持ち運びしやすい携帯ボトルに移し替える

抗菌加工を過信しない

コロナ禍以降、いたるところに「抗菌」または「抗菌加工」といった文字が目立つようになりました。
私もベビー用品の製品開発をしている時は、施設側からの要望で直接手の触れるハンドルなどに対応しました。

抗菌対応の手すり

「抗菌」というコトバが入っていると安心してしまうかもしれません。

でも、抗菌は、殺菌でも除菌でもありません。

抗菌は、”菌の増殖を抑えること”であって、菌を殺したり、取り除いたりする効果はないのです。

また、「抗ウイルス加工」というのもあって、こちらは製品表面に付着したウイルスの数を減少させるというものです。

例えば細菌やウイルスの付着した手でそれらが加工された製品を触った場合、手を介して製品表面には細菌やウイルスが付着します。
細菌やウイルスがなくなるわけではないのです。
そして、次にその製品を触った人が接触感染者になってしまうことも。

つまり、抗菌や抗ウイルス加工は、”ないよりあった方がまし” 程度に考えておいた方がよいでしょう。

殺菌、除菌、抗菌、抗ウイルス…と、いろいろあって混乱してしまうかもしれません。
「〇〇加工」を過信せず、帰ったら手洗い・うがいを習慣化するのが大切です。

赤ちゃんは何でも舐める

自分の指を舐めるのが大好き

小さいうちは食べ物以外でも口に入れて舐めたりします。
また、ハイハイがはじまると、床を触って汚れた指を口に入れたりします。

それを気にしていたら神経質になってしまいますが、気が付いたら手を拭いてあげるようにしましょう。
また、真冬で寒くても定期的に家の窓を開けて喚起しましょう。
もし部屋の中に複数の窓があるなら、二方向の壁の窓を開けて空気の流れの「入口」と「出口」を作ってあげるのが効果的です。


「孫からウイルス移された♡」とぐったりしながらも喜んでいたバカお婆の私…。
でも高齢者にとって、ウイルスは命取りになることもあるそうです。
孫に会いたいし、自分の命も大事。
小さな対策ですが、インフルエンザのワクチンは毎年打つことにしました。

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