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「しろがねの葉」を読んで

ミニチュア作家のいわなり ちさとです。
紹介した作品は販売します。お気軽にお問い合わせください。

工房のご近所に今年93歳になる素敵な方がいらっしゃいます。
私が工房の大家さんと同級生なので、かわいがってくださいます。

久しぶりに散歩に出かけられるのを見つけて声をかけ、工房に上がっていただいてひとしきりお話しました。

隠岐にお住まいだったことなどいろいろ思い出話を聞かせていただいて楽しい時間を過ごしました。

お嫁さんは違う環境で育ったんだから、違って当たり前よ、怒ったりしちゃだめよと教えていただいたこともありました。

93歳でもまだお料理もされるし、散歩もされ、読書もされるのです。
先日直木賞を取った千早茜さんの「しろがねの葉」を読んだのよ。読みたかったら貸すわと言っていただいたので、お借りしました。


島根の大田にある石見銀山が小説の舞台。
小さな女の子ウメは親とはぐれ、銀山の間歩に紛れ込みます。
そして、山師の喜兵衛に拾われます。

彼女にとって喜兵衛は唯一無二の存在となっていき、自分も銀山で稼ぎたいと思い、周囲には鬼娘などと呼ばれ,徐々に白い目で見られるようになっていきます。


銀山は徳川幕府の直轄となり、フリーの山師の喜兵衛には活躍の場がなくなっていきます。そして、彼はウメを残し佐渡へ渡り、そののち亡くなってしまいます。

もう喜兵衛もいない銀山でウメは銀を掘る男とむすばれて子をなし、平穏な日を過ごしますが、時に眠れない夜は家を抜け出して昔喜兵衛と住んだ小屋に行ったり、、、


執念というのか?
ウメの銀山に対する思い入れの深さは恐ろしいほど。
平和に生きる私には理解しがたい情念を抱えた女性です。


でも、物語はぐいぐいと読む私を引き込んでくれました。
筆力はなかなか。

あまり受賞した作品を読むことはないのですが、いいチャンスをいただきました。


工房に来てもうすぐ7年が終わります。
お蔭様でいいご近所に恵まれて、気持ちよく仕事をさせていただいています。ご近所との関係は大切ですね。

ミニチュアちさと工房
松江市山代町425-7
駐車スペースは2台分
☎ 070-5678-5427
ryosyun4106@gmail.com

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ミニチュアちいさん
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