『カブキ101物語』 渡辺保 編 【うちの本棚】#歌舞伎
読書感想でなく、本棚にある歌舞伎関連書籍について、どんな本なのか記録しつつ紹介するものです。
基本情報
特徴
タイトルどおり、101個の演目について解説されている。
あらすじよりも、この物語がなにを描こうとしているかという解説。執筆者は渡辺保氏を含めて11人。
目次と索引に特徴がある。
目次と索引を使いこなせたら、他の歌舞伎関連書籍で演目名が略されていようとも、たいていは調べることができる。
目次は、2種類。
あいうえお順と、古劇/歌舞伎十八番などジャンルで分けたもの。
さらに、ページの最後には索引が3種類ある。
演目名…通称ではなく本名題で探す
演目の通称…たとえば目次の「盟三五大切」は通称索引で「小万源五兵衛」にある
「場面」の通称…たとえば奥庭で引くと、伊勢音頭、加賀見山、鬼一法眼三略巻、本朝廿四孝の4つの演目が並んでいる
通称しか分からないとか、「七段目」ってどれのこと?のような場合にも、演目にたどり着けるようになっている。
その他
わたしが持っているのは1996年の第2版。
『歌舞伎見どころ聞きどころ』と同じく、わたしにとって予習に書かせない一冊。
コンパクトながら収録されている演目数は多い。
現在上演される人気演目はほぼ入っている。
目次の演目が(あいうえお順もジャンル別も)通称のような書き方になっているので、巻末の索引をうまく使えるかがポイント。
(たとえば「酒屋」=艶容女舞衣、「馬盥」=時今也桔梗旗揚など)
「索引を使い倒してね」と、まえがきでアピールしてくれてもいいのに、と思う。