6/07、抗不安薬

本日の実習では抗不安薬を主に取り扱って学習した。本薬局で出される抗不安薬で代表的なものはデパスとコンスタン、リーゼである。デパスは一般名エチゾラム、コンスタンはアルプラゾラム、リーゼはクロチアゼパムである。これらはいずれもベンゾジアゼピン系抗不安薬であり、機序は脳のベンゾジアゼピン受容体(BZD)に作用することでBZD受容体を刺激し、主にGABAの神経伝達を亢進することで催眠・鎮静作用をあらわす。ベンゾジアゼピン系は不安障害、けいれん発作、睡眠障害の適応がある。
これらのベンゾジアゼピン系抗不安薬の違いとしては効果の強さや作用時間がある。効力はリーゼ、コンスタン、デパスの順に強く、エチゾラムやリーゼは作用時間が短いのに対し、コンスタンは少し長いものとなっている。このような違いを理解して使い分けることが重要である。
本日来客して関わった患者さんの多くはこれらの薬剤が抗不安薬として処方された方が多かった。これらの薬剤は催眠薬としても適応がありり、使用されるため、服用のタイミングなどの用法用量にも注意して処方箋を見て考える必要がある。また、ベンゾジアゼピン系は副作用に筋弛緩作用があるため、高齢者が就寝前に服用するとふらつきや転倒の危険性がある。そのため、近年では睡眠障害の改善にはベンゾジアゼピン系ではなくオレキシン受容体拮抗薬のベルソムラやメラトニン受容体刺激薬のロゼレムが好んで使用される傾向にある。しかし、睡眠薬の効果としてはベンゾジアゼピン系には劣っている。ベンゾジアゼピン系はそのように寝る前や肩こり時なとさまざまな用法用量で出されるため、効果や副作用以外の情報もしっかり確認するべきであると感じた。

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