薬剤師実務実習

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6/25、インスリン残薬

本日の実習では引き続きインスリン注射について、特に投与単位の計算や服薬指導について注目して行った。 昨日も扱ったが、インスリン注射は分類がありそれぞれに適したタイミングで投与することで組み合わせて血糖をコントロールする。そのため薬剤ごとに1日に使用する量や単位が異なり、服用薬とも異なるため、残薬や薬の量をそれぞれ管理する必要がある。インスリン注射の単位は患者さんの状態から考える目標血糖値からインスリン1単位でおおよそ50mg/dL、血糖値が下がるとされており、計算される。また

    • 6/24、糖尿注射

      本日の実習では糖尿病治療薬の注射薬について注目して学習した。注射薬としてはGLP-1受容体とインスリン製剤がある。 GLP-1受容体作動薬は機序などは先週扱った飲み薬と同様である。代表的なものとしてはオゼンピックとマンジャロがある。特徴としてはオゼンピックはGLP-1受容体のみに働くのに対し、マンジャロは同様の作用を示すGIPの受容体にも働くことで作用が強いものとなっている。 インスリン製剤はインスリンそのものを外から補い、血糖値を低下させる注射薬である。薬の分類的には作用発

      • 6/21、リベルサス

        本日の実習では引き続き糖尿病治療薬の一つであるリベルサスに注目して行った。 リベルサスは一般名セマグルチドであり、薬効分類としてはGLP-1受容体作動薬である。作用機序は膵β細胞上のGLP-1受容体に選択的に結合し、ATPからcAMPの産生を促進させることにより、グルコース濃度依存的にインスリンを分泌させ、血糖値が高い場合にはグルカゴン分泌を抑制する。この薬剤は食欲不振となり、体重減少の効果があるため、患者さんから副作用なのではないかなどの訴えが多いため、注意が必要となる。ま

        • 6/20、それ以外

          本日の実習では昨日に引き続きその他の機序をもつ糖尿病治療薬に注目して行った。 糖尿病治療薬には以前扱ったものの他にビグアナイド薬、チアゾリジン薬、α-グルコシダーゼ阻害薬、GLP-1受容体作動薬が主にあり、以前扱った機序の薬剤との配合錠も多くある。 本日取り扱った症例は現在糖尿病治療薬としてはSU剤のグリメピリド、SGLT2阻害薬のルセフィ、ビグアナイド薬のメトホルミン、DPP阻害薬のビルダグリプチンとメトホルミンの配合薬であるエクメット、α-グルコシダーゼ阻害薬のセイブルが

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        • 2024、1期
          11本
        • 2024、2期
          15本

        記事

          6/19、DPP4

          本日扱った症例は、慢性的な糖尿病の患者さんである。以前からDPP-4阻害薬のグラクティブとインスリン注射で血糖コントロールをおこなっていたが、R4六月にコンプライアンス不良のためグラクティブとメトグルコを中止してエクアのみ追加となった。エクアは他のDPP-4阻害薬と比べ分2ということもあり効果が強いため、1つの薬剤で十分な効果が得られ、コンプライアンスが向上すると考えられた。その後R46月にHbA1cの値が高いことからエクアからビルマグリプチンとピグアナイド系のメトホルミンの

          6/18、SGLT2

          本日の実習では糖尿病治療薬の中でもSGLT2阻害薬に注目して行った。 SGLT2阻害薬はグルコースの再吸収を行う腎臓の尿細管にあるSGLT2というトランスポーターを阻害することで尿にグルコースを排出することで血液中の糖を減少させる。SGLT2阻害薬は心保護作用と腎保護作用があるため、心不全や腎不全と糖尿病を患っているの患者さんに処方されることが多い。また、尿中に糖を排出するためカロリー摂取量を減らすことができることで体重減少作用があるため、体重が重めの方にも処方される。副作用

          6/17、SU剤、グリニド

          治療薬の中でもスルホニルウレア剤(SU剤)とグリニド系(即効型インスリン分泌促進薬)について注目して行った。 現在、GLP-1作動薬などの登場により、副作用などの点から本薬局においてもSU剤が出されることは少ない。以前は薬価や効果の点からSU剤が多く使用されていた。 SU薬は膵β細胞内の糖代謝系を介さず、SU受容体への結合によりATP依存性Kチャネルを直接的に抑制することで、インスリンの分泌を促進させる。本薬局で出されるSU剤としてはアマリールのみであり、1mgの半錠や1錠を

          6/17、SU剤、グリニド

          6/13、抗うつ薬

          本日の実習では昨日に引き続き精神薬の一つの抗うつ薬について注目して学習した。 抗うつ薬とはうつ症状、不安症状、睡眠障害を改善するとされる薬剤である。作用機序として大まかに、うつ病と関係のある脳内の神経伝達物質であるセロトニン、ノルアドレナリン、ドーパミンといったモノアミンを増加させることでうつ症状を改善する。 分類としては三環系抗うつ薬、四環系抗うつ薬、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)、セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬(SNRI)、ノルアドレナリン作動

          6/14、スタチン以外

          本日の実習では昨日と関連して非スタチン系脂質低下薬について注目して学習した。 本日取り扱った症例は高脂血症の治療のためにロスバスタチンに加え、エゼチミブとロスバスタチンの配合薬のロースゼット、パルモディアが処方されていた患者さんであった。 ロスバスタチンはスタチン系であり、スタチン系は昨日取り扱ったが、HMG-CoA還元酵素を阻害することで血中コレステロールを減少させる。エゼチミブは小腸におけるコレステロールの吸収に関わる小腸トランスポーターの働きを阻害し、血液中のコレステロ

          6/14、スタチン以外

          6/13、スタチン

          本日の実習では高コレステロール血症治療薬のスタチンに注目して学習を行った。 スタチンは肝臓においてコレステロールの原料となるHMG-CoAの還元酵素を阻害し、コレステロール合成を抑えることで、血液中のコレステロール、主にLDLコレステロールを減らす作用をあらわす。このLDLコレステロールを減少させる作用により、動脈硬化に関連する脳梗塞や心筋梗塞などの予防目的としても使用される。スタチンは大きくスタンダードスタチンとストロングスタチンの2つに分類され、これはLDLコレステロール

          6/11、抗精神薬

          精神薬、特にせん妄に使用される薬剤に注目して学習した。 抗精神薬は主に定型と非定型に分類され、ドパミンのD2受容体を遮断することにより精神病症状を緩和する抗精神薬の中で、定型ははドパミンD2受容体への親和性が非常に高いため、抗精神病作用は強いが、振戦や硬直といった錐体外路症状などの副作用の発現も多い。それに対して非定型はドパミンD2受容体への親和性が比較的低いが、錐体外路症状の発現は少ない。しかし、ほかの脳内神経伝達物質の受容体へも作用することで定型とは異なる食欲増進や体重増

          6/10、デエビゴ

          本日の実習では処方箋を深く読み込む上で、睡眠薬について注目して学習を行った。 本日来客された患者さんに、処方が本日から変更されて睡眠薬であるデエビゴ錠2.5mgが追加になっている方がいた。デエビゴは一般名レンボレキサントであり、脳の覚醒を促進する神経伝達物質であるオレキシンの受容体を阻害することで、脳を睡眠状態へ移行させ睡眠障害を改善する薬である。同じ機序の薬剤としてベルソムラがあるがデエビゴの方が効果が強いとされている。この患者さんは心配事があり、夜眠りにくくなってしまった

          6/07、抗不安薬

          本日の実習では抗不安薬を主に取り扱って学習した。本薬局で出される抗不安薬で代表的なものはデパスとコンスタン、リーゼである。デパスは一般名エチゾラム、コンスタンはアルプラゾラム、リーゼはクロチアゼパムである。これらはいずれもベンゾジアゼピン系抗不安薬であり、機序は脳のベンゾジアゼピン受容体(BZD)に作用することでBZD受容体を刺激し、主にGABAの神経伝達を亢進することで催眠・鎮静作用をあらわす。ベンゾジアゼピン系は不安障害、けいれん発作、睡眠障害の適応がある。 これらのベン

          4/15、帯状疱疹、単純疱疹

          今日は、帯状疱疹及び単純疱疹について教わった。 帯状疱疹患者: アメナリーフ錠200mg/2T/分1/朝食後/7日分、ゲンタシン軟膏0.1%/1日3〜4回の処方。アメナリーフ(アメナメビル)は抗ヘルペスウイルス薬で、症状が良くなったとしても原則7日間飲み切ることとなっている。皮膚症状や痛みがあっても、7日より長く飲んでも効果がなく、保険適応上7日より長く飲むことは認められていない。またアメナメビルはCYP3A4で代謝されるので、リファンピシンのCYP3A4誘導作用により作用が

          4/15、帯状疱疹、単純疱疹

          4/16、利尿薬

          今日は、利尿薬について教わった。 心不全患者: アゾセミド30mg/2T /分1/昼食後の処方。この患者さんはR5.6までアゾセミド30mgを1.5Tで飲んでいたが、R5.7.5に脱水と診断され1Tに減量、8.3には体重50〜51kg以下のときは飲まないという条件付きで0.5Tに減量された。その後12月に0.5T→1T→1.5T→2Tと増量していき2Tを続け、現在に至る。アゾセミドは心性浮腫、腎性浮腫、肝性浮腫に適応のあるループ利尿薬であるが、急激に利尿作用が現れて脱水をきた

          4/17、点鼻薬使い方

          今日は、花粉症に用いられる場合点鼻薬について教わった。 点鼻薬には鼻噴霧用ステロイド薬と第2世代抗ヒスタミン薬、ケミカルメディエーター遊離抑制薬があるが、処方薬としては前者が多い。内服の花粉症薬である抗ヒスタミン系は眠気が出る場合があるが、点鼻薬は直接鼻の症状(くしゃみ、鼻水、鼻詰まり)を抑えるため副作用の心配が少なく、鼻症状に対して強く効くとされる。代表的な鼻噴霧用ステロイド薬には、フルナーゼ(フルチカゾンプロピオン酸エステル)、ナゾネックス(モメタゾンカルボン酸エステル水

          4/17、点鼻薬使い方