6/10、デエビゴ

本日の実習では処方箋を深く読み込む上で、睡眠薬について注目して学習を行った。
本日来客された患者さんに、処方が本日から変更されて睡眠薬であるデエビゴ錠2.5mgが追加になっている方がいた。デエビゴは一般名レンボレキサントであり、脳の覚醒を促進する神経伝達物質であるオレキシンの受容体を阻害することで、脳を睡眠状態へ移行させ睡眠障害を改善する薬である。同じ機序の薬剤としてベルソムラがあるがデエビゴの方が効果が強いとされている。この患者さんは心配事があり、夜眠りにくくなってしまったという訴えから本日デエビゴが新たに処方された。
本薬局で出される睡眠薬としてはマイスリーやハルシオン、ロゼレムなどがある。マイスリーは非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬であり、中枢神経系の代表的な抑制性伝達物質であるγ-アミノ酪酸の受容体と複合しているベンゾジアゼピン受容体に作用し、GABA受容体のクロライドチャネルの開口作用を増強することで興奮を抑制することで睡眠障害を改善する。ハルシオンはベンゾジアゼピン系睡眠薬であり、ベンゾジアゼピン受容体を刺激して興奮を抑制する。ロゼレムは体内で睡眠に深く関わるメラトニンの受容体に作用し、自然に近い生理的睡眠を誘導し、不眠症における入眠困難などを改善する薬である。
また、デパスはこれらの薬剤と同様又は併用されていることがある。それはデパスは抗不安薬の他に睡眠障害への適応もあるためである。しかし、用途によって朝夕の分2か就寝前かなどの用法が異なるため、併用されていたとしても用途が異なることなどに注意が必要である。
そのように本日は他にも睡眠薬と共に多数の向精神薬が併用されている患者さんも来客した。




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