6/13、スタチン

本日の実習では高コレステロール血症治療薬のスタチンに注目して学習を行った。
スタチンは肝臓においてコレステロールの原料となるHMG-CoAの還元酵素を阻害し、コレステロール合成を抑えることで、血液中のコレステロール、主にLDLコレステロールを減らす作用をあらわす。このLDLコレステロールを減少させる作用により、動脈硬化に関連する脳梗塞や心筋梗塞などの予防目的としても使用される。スタチンは大きくスタンダードスタチンとストロングスタチンの2つに分類され、これはLDLコレステロールの低下作用に基づいて決められる。また、スタチンの力価の違いは薬剤の選択や変更、追加などの指標になる。力価はLDLコレステロールの低下といった一定の効果を発揮するのに必要な薬剤の量である。この値はスタチン同士の変更などに用いられ、力価表に基づいて、スタチン同士の効果の強さと用量の関係によって決定される。それにより、以前から使用していた薬剤の用量で効果不十分であった場合に、用量により薬価が異なることから、以前に使用していた薬剤を増量するよりもより強い効果を示し、薬価も安い他のスタチンに変更した方が費用が抑えられるということもある。また、薬剤の上限量を用いても効果不十分であるときにも使用されると考えられる。
一般的に使われるスタチンはロスバスタチン、アトルバスタチン、ピタバスタチンと言ったストロングスタチンが使用されることが多い。特にロスバスタチンは2.5mgから8倍の20mgまで増量することができるためより厳格にコレステロールを下げることが可能であり、2.5mgで使用されることもある。また、増量の幅があることからもアトルバスタチンは慢性的な高脂血症の治療に使用される。

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