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春のような温かさがいつもある学校に…優しい目が見出す宝物 〜心の宝物65

🌷ゆっくりと、伸びやかに


山に囲まれた小さな学校
 日ごとに秋の気配が深まってきました。恵那山の懐に広がるこの土地の、とりわけこの地は秋の訪れは駆け足。漆の葉が色づき、いつの間にかススキが穂を出しと、豊穣の秋の訪れを実感する日々でした。
 
 1年生の彼女は、この頃、毎朝必ず、何かしらの宝物をもって登校していました。
 一昨日はきれいな小石、昨日は帽子をかぶったドングリ。
 内気な彼女ですが、朝の玄関で、少し自慢げに、握りしめた小さなこぶしを解いて、キラキラした目で、掌に乗せた今日の宝物の説明を聞かせてくれます。今朝は、つやつやした立派な栗を、うれしそうに見せてくれました。元気な挨拶も、話してくれる表情も内容も、すっかり頼もしくなりました。

🌷優しい気持ちで周囲を見つめて


 彼女は、いつも周りに優しい視線を送っています。そうして、自分の目で素敵なものを見出し、愛おしむ優しさをもっています。日々見つけ、教えてくれる宝物は正にその表れだと思います。
 
 同じ視線で仲間を見つめます。そうして、素敵な姿をたくさん見つけ、担任の先生や私に伝えてくれます。
 
 掃除時間には、同じ目で見つめたその場所を、まだ小さな体を精一杯動かして、懸命にきれいにします。時間いっぱい、全力で取り組む姿からは、決然としてよき選択を実行する意志の強さが伝わります。

 自分の周りの美しいものや人の心を感じ取り、見出すことができる、優しく、温かな心と目が、あなたの中で、いつまでも伸びやかに、育まれていきますように。そうして、あなたとあなたの大切な人を幸せにする力となりますように。
そんな思いでお伝えしました。

かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか、ありのままで。
どうか、幸せで。

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