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春のような温かさがいつもある学校に…「ぼくもほめられたい」それでいい。でもそれだけじゃない 〜心の宝物60
🌷ほめられた仲間をまねる勇気
山に囲まれた小さな学校
2年生の彼は言葉少なで優しい子です。どちらかと言えば、人の前は苦手。優しく微笑みながら、目立たずひっそりと行動する、そんな立場に身を置いておくことを好む。そんな印象の人でした。
運動会が終わった頃から、彼に変化が見られました。
朝の挨拶が、元気になりました。
立ち止まり、目を合わせて、会釈して、大きな声で、緊張して。彼にとっては、改めて決意し、相当に心の力を使っての行動であることが、姿から伝わります。下足箱に靴を入れる所作も、時間をかけ、明らかに丁寧に揃えることを意識しています。
思うところを尋ねてみました。
「○○君が、校長先生にほめられた。どんなふうにしているのかと思ってみてみたらかっこよかった。ぼくも、まねしようと思った」
はにかみながら、そう話してくれました。
🌷「ぼくもほめられたい」それでいい。でも、それだけじゃない
自分も賞状がほしい。それが動機で頑張ろうとすることを、私は決して否定しません。自己実現のきっかけは、多ければ多いほどよいと思うからです。しかしそれだけではない、成長する方向へ身を置きたいと願う彼の思いが、素直な言葉と澄んだ目から伝わりました。
敬意を感じた仲間をまねようと決意し、実際に行動することは決して簡単ではありません。セカンドペンギンになることの怯みを乗り越える勇気は、ファーストペンギンのそれと同じかそれ以上だと思います。
雑念に振り回されない素直さと勇気を誇ってほしい。
そんな願いで、お伝えしました。
かけがえのないあなたへ。
素敵なきらめきをありがとう。
出会ってくれてありがとう。
生まれてきてくれてありがとう。
どうか、ありのままで。
どうか、幸せで。