ちょっと待った!!それ逆じゃないですか?
私は、小学校で指導教諭をしています。
教師と保護者の2つ視点から、
『家庭でもできる教育の一工夫』を発信しています。
子どもが何かをねだるとき。
子どもが親にものをねだる時、
よく言う言葉が、
「買ってくれたら頑張る!!」というものです。
私も子ども時代に言った記憶がありますし、
クラスの子も、
そういう約束をして買ってもらったんだと
嬉しそうに教えてくれることもあります。
買ってもらうものは、
スマホ
服
文房具
習い事に使う道具など、
様々あります。
買ってもらった子は、
それは嬉しそうに
話をしてくれます。
中には、
「させてくれたら、頑張るから。」と言う理由で、
ピアスを開けた子もいます。
そのピアスを開けた子の親も
「本人が頑張ると言っているので信じようと思います。」
と応援をしているのです。
私は、
上のようなおねだりに対して、
親がその頑張りを期待して、
買うのは、順番が逆ではないかと思っています。
「買ってくれたら頑張るのではなく、
頑張った結果、(頑張れるようになってから)、買ってもらえるのです。」
たくさんの子を見てきましたが、
「買ってくれたら頑張る」と言っていた子が、頑張るのは最初だけです。
1ヵ月が経ち、2ヶ月が経ち、3ヶ月が経ちと日にちが経つことに、
その約束は薄れていきます。
そして、その約束は忘れ去られていきます。
実際にそうなって、
嘆いておられるおうちの方を
何人も見てきました。
もちろん、
1度、
「頑張るから買って。」という約束で買ってあげ、
約束を破ってしまう経験をさせるのも1つの方法かもしれません。
その後、同じようなことをねだってきても、
「以前、そう言って(頑張るからと言って)できていないんだから、買いません。」と断ったり、
「次は、頑張った姿を見せて、結果を出したら、買おう。」と目標を示したりする方法もあるでしょう。
また、中には、「頑張るから買って。」という約束で買ってみると、
継続して頑張れるお子さんもおられるでしょう。
ただ、私が見てきた多くの子は、
日が経つにつれ、
約束がどんどん薄れてしまっているようです。
今までの子どもの行動を見て
それを信じてもよいかどうか判断するのも
大切ですね。
最後に…
今回の話題で、
極端な例を出すと、
「頑張って働くから、給料を前借りで、少し多めにほしい!」
というものではないかと思っています。
「いやいや、まずは頑張った結果を出してからだよ。」とか
「そこは、君が信用できるかどうかを示してからだよ。」などと
なるのではないでしょうか。
子どもがねだりたいものがあるとき、
それが頑張る原動力になるのは間違いありません。
だからこそ、それを利用して
「頑張った結果のご褒美」という形で
子どものモチベーションをあげてみるのはどうでしょうか。