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心を閉ざしている子には、雪解けを待つように、小さな丸を打ち続けていくしかない。
私は、小学校で指導教諭をしています。
教師と保護者の2つ視点から、
『家庭でもできる教育の一工夫』を発信しています。
研究授業中、大人が大勢見ている前で!?
昨日、4年生のクラスで研究授業がありました。
研究授業では、多くの先生が、
授業を参観されます。
担任にとっても子供にとっても緊張するものです。
多くの子供は良いところを見てもらおうと一生懸命になっている姿がまた可愛いものです。
ただ、昨日は、、、
授業の途中で、班の友達と意見を交換するときのことです。
教室の後ろに座っていた男の子A君が、
いきなり友達B君の所へ行き、ちょっかいをかけ始めました。
いつもなら、そこでおふざけモードになるのかもしれませんが、
昨日は、多くの先生が見られていたと言うこともあり、B君は、真面目モードでした。
そのことに腹を立てた、A君がいきなり、B君のことを蹴ったり殴ったりし始めたのです。
あまりに一瞬の出来事で、とても驚きました。
A君は、気象が荒いことがあり、思い通り行かなくなると、暴言や暴力が止まらなくなる子供でした。
ただ、研究授業と言う多くの先生方が見ている中でもそのような状態になってしまうことに驚きました。
その後は、私や他の先生と事情聞き、授業に戻りましたが、A君は、ブスと怒ったままでした。
よしよしされるのが、好き。人が好き。
その姿を見た昨年度の担任が、
「彼は、人から褒められるのが好き。認められるのが大好きなんだ。人が好きだからね」とポツリと言われました。
ただ、日ごろの素行のせいで、
注意されることも多いのだとか。
だから、どれだけ認めたり褒めたりしようとしても、
なかなか彼には染み込んでいかないのだと言うのです。
本当に難しいものです。
雪解けを待つように。
こういう子と関わるとき、担任ができることは何があるのでしょうか。
認め、励まし、褒めるを繰り返していきますが、
すぐに変化を求めるのは難しいものです。
ほめ言葉の貯金が
心のコップ一杯になってくると、
徐々に
緩和されるのだと思います。
難しい問題です。
本当に難しい。
とにかく、目の前の小さな丸を積み重ねていくこと。
そして、それが目に見える形で、共有されること。
自分にも良いところがあるじゃんと自分を認めること。
そういった積み重ねを
繰り返していくしかないのだと思いました。
最後に…。
小さな丸を積み重ねていく。
これはどの子にも必要なことです。
これが早い時期からできていればできているほど、
子どもの心が安定した状態で育っていくのだと思います。
まずは、目の前の子の
小さな丸を伝えていきたいと思います。