トラウマ合唱曲

9月23日(これを書いてるのは10/10)

TBSラジオの『生活は踊る』を聴いていたら、
この日は合唱曲特集だった。

そこで『チコタン』という曲が紹介された。

チコタンは、私にとって最初で最後の"トラウマソング"なのである。

だから、身構えていない無防備な状態でラジオからその曲をうっかり聴いてしまったその瞬間は、少し動揺して「ウッ」となった。

出会いは中1のときだった。

合唱会で歌う課題曲を決めようということで、
音楽の先生がいくつか候補曲を流した。

その一曲がチコタンだった。

ある男の子がチコタンという女の子に恋をして、その子に振り向いてもらうためにイイ子になろうと努めた。

そんな矢先にチコタンは車に轢かれて亡くなってしまう。というストーリー。

この曲は5章のパートで構成されている組曲。

だから、最初の方は恋に浮かれてルンルン。
むしろ子どもらしくてかわいく、楽しい感じ。

だけど交通事故でチコタンを失ってしまってから、その曲調は一変する。

「チコタン殺したの誰や!誰や!」


曲の初めから不気味だったり重々しい雰囲気なのではなく、事故をきっかけに男の子が豹変するのが、中1の私にはトラウマ級に恐怖だったのだ。

しかもこれを、音楽の先生は私たちになんの前情報も与えずに流したっていうのがね、
さらに怖かったわけで。

結局多数決でその曲は選ばれなかったので、
それ以来チコタンを聴く機会はなかった。

でも、たった一回しか聴いていないはずなのに、曲の中での男の子の怒声や、メロディ、歌詞にいたるまで、鮮明に覚えている。

「これがトラウマってものなのか」と子どもながらに思った記憶がある。


ちなみに、中1のとき同じクラスで今でも仲のいい友達に、去年くらいかな、その話をしたら、「あったっけー!?覚えてないなあ😮」と言っていた。

ええー!
あんなに怖かったのに!!

そして26歳の今、また思わぬ形でチコタンに遭遇してしまったので、ついにこの曲と真正面から向き合うことに決めた。

(▶︎後編へ続く)

終わり🎼

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