心筋梗塞-御代替わり-入院(5)
心臓神経症?
医師はおもむろに私の左足をつかみ、屈伸させながら回転させる。それを2回。その後「うん」といった後、「うつや不安感やストレスによるものだな」と言って、「それを緩和するための薬を出しておくよ」で終わり。このような症状のことを「心臓神経症」と言うらしい。
まあ、ストレスはあるもののそれは誰でも同じであり、うつはないし、不安感もあると言えばあるし、ないと言えばない。なんか、占いの感覚に似ている。あたってると言われればあたってるし、あたっていないと言われればあたっていない。
妙に納得した気持ちで診察室を後にし、薬局で痛み止めと安定剤を貰って帰路につく。この日も痛みのため、食欲がなく、妻が作ってくれた野菜ペーストのようなものを胃に流し込み、もらった薬を飲み、横になる。この時間が、朝11時30分。
薬が効いたのか、夕方には痛みが僅かながらとれ、翌日(4月28日)朝には殆ど痛みがなくなった。このため、自分の心の中では、やはり心筋梗塞ではなく、結局、心臓神経症だったのだ、と結論付けてしまった。
ただ不思議なことに、たおれる前は血圧が上は130前後だったのが、なぜかたおれた後は、104.106,114,118等、血圧の薬を服用した状態でこの数値を表していた。
御代替り
平成が令和になるのも横になって過ごした。というよりも、安定剤のせいか眠くて眠くて仕方がない。渋谷の若者のお祭り騒ぎや、全国のイベントなど、翌日(4月30日)の午前のニュースで初めて知った。
いつのことだったか忘れたが、妙に魚の煮付けが食べたくなり、妻に買ってきて貰った。心からおいしいと思った。
私の記憶の中では鯖の味噌煮だったと思っていたが、後で妻に聞いたら、おそらくタラを煮込んでパックにした魚ではなかったか、とのことだった。記憶はあてにならないものだ。
5月1日になると、テレビでは、「剣璽等承継の儀」「即位後朝見の儀」など、御代替わりを祝う一連の儀式が執り行われており、布団に横になったまま、時の移り変わりをずっと眺めて、新しい御代になるのか・・・と考えていた。
昼過ぎには少し容体もよくなり、当初から予定していた5月2日の仕事のミーティングに行くと妻に言うと、「大丈夫?」と言われ、動けることをアピール。
そして5月2日。そのミーティングのために高田馬場に向かったが、駅の階段を昇っているとき、痛みではないが、胸が締め付けられるような妙な違和感を覚えた。
・・・心筋梗塞-御代替わり-入院(6)に続く