書いて生きたい人のバイブル【書く仕事がしたい/佐藤友美】
「尻軽な人には天職です」
ずっと書き続ける
この夏から、江角悠子さん主宰の【京都くらしの編集室】というオンラインサロンに入って、「書くこと」について日々考えることが増えた。ブログは趣味レベルではあるがすでに20年以上書いていて、その昔を遡ると小学生の頃から日記を書いている。当時の担任の先生の考えで、毎日日記を提出することになっていたこともあり、たまにつく先生からのコメントを励みに休まず書いていた。たまたま私は日記を書くということとの相性が良かったんだろうと思う。中学、高校・・・と学年が進んでも、勝手に日記を書いていて、その膨大なノートの束があったけれど、結婚してしばらく経ってから小っ恥ずかしくなり全て処分した。もし自分の身に何かあったりしたら、自分の手でその過去を消せないなんて恐ろしい・・・笑!もちろん、それに匹敵するだけの量の友人との手紙のやり取りで何箱にもなっていた手紙も処分した。
それでも、書くことは止まらない。大人になっても日々の気持ちの満ち欠けを文字にして心を落ち着かせる、という癖は止まらず、今も何かしら書いている。数年前、数秘術のセッションを受けた時に、私は「ずっと書き続ける」んだと言われた。日記のことかな。ブログのことかな。当時はピンと来なかったけれど、「書くぞ!」と気合いを入れなくても書くことが苦にならないなら、まあ、そんなこともあるのかな、くらいに思っていた。
話すこと・書くこと
ラジオパーソナリティーの仕事を始めて24年になる。地元の小さなラジオ局が開局した翌年、興味本位で手を挙げて、(細かいことは端折るが)今に至る。この仕事が続けられているのは、自分が全く知らない世界への興味と、そこに触れたことで自分の中に湧き上がってきた感覚を第三者に伝える面白さ、そして、自分の手でその表現方法を選べる、という点にあると思う。昔から、強制されることには拒絶反応があった。また決められたことに則って同じことをするということも苦手だった。そういう点で、企画を立て、必要とあらばゲストを探して番組を組み立てることを自由にやらせてもらえる環境がありがたい。
書くことも、話すことも、言葉を扱うという共通点がある。また、そのどちらにも目には見えない相性の良いリズムがあり、ラジオの原稿を読む時も、その相性の良さを感じるものとそうではないものがあることを、感覚として掴んできた。その感覚がそのままブログにも出ているんだろうなと思う。ブログを読んでくださった方に、「サクサク読めて心地いい」というようなことを言っていただくことも多かった。でも、それが何なのかを突き止めたことも、言語化してみたこともない。私の「書く力」って、どんなもんなんだろう?それが江角さんのコミュニティに興味を持った第一歩だった気がする。
〝さとゆみさん〟という人
江角さんのコミュニティに参加していると、江角さん以外の「書く仕事」で身を立てている方をご紹介いただくことが多いが、〝さとゆみさん〟と呼ばれるその方も、江角さん経由で初めて知ったライターさんだ。さとゆみさんの【書く仕事がしたい】が、仕事を始める上でも、また実際にライターとして活動していく際にも、「そうそう!そこが知りたかったのよ!」というところまで書かれているこの本がとても参考になるという。そんなわけで、早速読んでみた。
・・・私のことだ・・・(喜)!!
書きたい人のためのバイブル
確かに、どのページを開いても「書くことを仕事にする」ためのノウハウがびっしり詰まっていた。
初期費用は控えめでいい ー ライターの7つ道具
そのリストアップには、パソコン、プリンター、レコーダー、名刺・・・など、これまでのパーソナリティー業で使っていたものも多く、それぞれの道具についてのサイズ感や併用されているアプリの情報など、まだまだ「?」な部分はあれど、スタートはなんとかなりそう、などと思ったり。
仕事獲得のルート
「ライターになりたい!」宣言するのはいいけれど、さて、そのどこからがライターで、書くことによってまだ何も生み出していないうちはライターと名乗ることが相応しいのかどうか・・・不安は残る。その仕事の生み出し方についても触れているページがあった。
「ルート⑤」の中には、「学ぶ場所に行く」という項目もあった。
・・・こ、これも、結果的に、私の行動は吉と出るのでは・・・(喜)二回目。
ライター塾に入ってみた
結果的に、ライターや書くことに関心のある方々が集まるコミュニティに参加させていただけたことは、私が「書くこと」を客観的に見るための第一歩としては、間違いなかったらしいことがわかり、読むほどに安堵した。そして、さらなる第一歩、いよいよライター塾に入ることも決意するのである。
ブックライターになりたい人。エッセイを書きたい人。情報誌の記事を書きたい人。今は何を書くか決めていないけれど書くのが好きな人。とにかくさまざまな属性の方が「書く」という共通項の元に全国から集まっていた。この方々と共に、同期として切磋琢磨していくのね。しかも江角さん曰く、ライター同士は仕事の奪い合いがない、とおっしゃる。「同じ分野にいて同じ仕事をする立場にいたら、より能力の高い人や営業力に長けた人が仕事をかっさらっていくのでは・・・?(言い方よ)」という懸念は必要ないのだそうだ。書く仕事は本当に多岐に渡り、「え!?ここにも書く技術が関わってるの!?」という分野にまで、「書く仕事」がその力を発揮しているのだ、と。
そして、実際、江角さんがこれまでご経験されてきたお仕事をうかがうと、本当に多岐にわたっており、そんな第一線のプレイヤーである江角さんへの信頼もまた、このコミュニティに参加させていただく際の決め手になったんだな、と改めて思った次第。
まずは自分なりに行動していこう
本からの話が逸れてしまったが、とにかくこの本の中には、これからライターの世界に入ってみようかな、という方から、実際にライターとして活躍する際の仕事の取り方、選び方、生み出し方、に止まらず、その後のキャリア形成をどう考えていくか?という部分にまで言及されている。まさに、書きたい人のためのバイブルだなと思う。それ以上に、このライター・〝さとゆみさん〟という方のスタンスにも大いに共感できたため、私も自分なりの一歩を踏み出してみようという気持ちをさらに後押ししていただけたように思う。
・・・ああ、私も、完全に川下り型だわ・・・(喜)三回目。
これ、さとゆみさんが書かれているとおり、どちらがいい/悪いではないし、喜ぶべきことなのかどうかもわからないけれど、私は嬉しかったから(喜)と表現した。試行錯誤していくのが好きなんである。そんな自分の性格に合ってる道なのではなかろうか、と思うから、(喜)なんである。
楽しみながら流されていきたい。まずは自分なりに進んでみよう、そんな風に思える一冊だった。間違いなく保存版、決定!