人生は常に最善の方向に向かっている【あなたにしかできない仕事/悠城レニ】
たまたま開いたメールマガジンが、私のその後の人生をガラリと大きく変えた・・・。
今となっては、毎日届く膨大な量の各種情報ツールの中から、なぜその日、そのメルマガを開こうと思ったのかもわからない。そんな「たまたま」や「偶然」や「なんとなく」を、人生のターニングポイントの一つとして捉えられるかどうか?無限大に散らばる情報の点と点を、何を以て“自分に必要なもの”として線にしていくのか?そのヒントになる考え方が、この一冊【あなたにしかできない仕事/悠城レニ・著】に集約されている。見出しにした割には割愛してしまうのだけれど、私はこの本に出会ったことでそれまで抱いていた概念を覆し、パズルのピースをもう一度はめ直していくような数年を送ったことを、参考までに記しておく。
占星術や自分探しに興味のある人なら、数秘術を基に自分の数字を割り出してみたことがあるだろう。それにしても、数秘術家、なんて肩書がこの世にあることは知らなかった。私自身は、天職だとばかり思っていた音楽講師の仕事を、青天の霹靂の如く辞して、“自分に向いている仕事”がよくわからなくなっていた時だったから、「数秘の先生がヒントを導き出してくれるかもしれない」などと淡い期待を抱いてしまったのかもしれない。
でもこの本には、いわゆる【適性診断】的なことは一切書いていない。そして、未来を予測してくれるようなことがないばかりか、過去を振り返る仕様・・・。それでも「私にしかできない仕事って何?」のヒント欲しさにワークに取り組むと、人生は大きな流れの中にあることを知る。そして直感と勢いで生きてきたとばかり思っていた私の『いきあたりばったり』人生にも、実は大きな法則があったことに気が付いて鳥肌が立ってしまう・・・。
その後、「トリハダーズ」が続出する・・・
大切な人との出会いや別れ。
その後の人生を左右するほどの大きな怪我や病気。
結婚や出産などのライフイベント・・・。
振り返ったらすぐに気づきやすい大きな「しるし」から、私のように「たまたま開いたメルマガ」がきっかけとなり連鎖的に大きな流れに繋がった、というような小さな「しるし」まで、この本にある『マイ・タイムライン』に書き込み、年表を見るように俯瞰すると見えてくる、その「しるし」の意味。
実はこの本があまりにも面白すぎたので、著者のレニさん監修のもと、この本のワークショップを何回も開催した。友人やクライアントさん、ブログの読者さんたちにもこの本を推した結果、多くの人がこのワークに取り組み、そして自分の人生の中に大きな流れがあることを発見して、驚きの声を上げる瞬間を何回も見てきた。みんなが口々に「驚きすぎて鳥肌が立った」と言う様子から、いつしか面白がって「トリハダーズ」と呼ぶほどに・・・。
それでも「人生は常に最善の方向に向かっている」と言う
日々を生きていると、思いもよらぬところで足元を掬われるような出来事に遭遇することもある。ほんの些細な気持ちの行き違いが、それまでの交流関係にシャッと一瞬で幕を下ろすような結果につながることもある。何をやってもうまくいかない。面白いことがちっとも思い浮かばない。それでもこの本は言う。「人生は常に最善の方向に向かっている」と。さらに言うなら「虚しさは新しい世界へのチケット」だと。
暗礁に乗り上げることが、こわくなくなった
この本を知ってから(そして著者のレニさんと交流させていただくようになってから)、人生の停滞期のようなものに怯えることがなくなった。
「あれ、なんだかうまくいかないな・・・」
「気ばかり焦って全然やる気が起きない」
「やること、なすこと、みんな裏目に出てる気がする」
そんな時は「ああ、今じゃないんだな」、もしくは「ああ、(私の居場所は)ここじゃないんだな」のタイミングが、わかりやすい形になって出てきただけだ、と思えるようになったから。そんな時は、ジタバタしようとする手足の動きを止め、そっと目を閉じ、深海の奥底で波にたゆたう。必要なもの・人・コトは最適なタイミングでやってくるはずだ、と信じる。実際に、新しいステージの扉を開けるタイミング(これは開いてみないとわからないから、どれがそのドアなのかはわからないのがミソ)の直前には、キーとなる人がすぅっと離れていくこともあるし、逆に超絶な出会いに恵まれることもある。
そして、思い出したようにこの本のページをめくり、大きな人生の流れの中のどの辺にいるのか、またヒントを拾いにいくのだ。