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サンドランド
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「 #SANDLAND 」
一言あらすじ
魔物と人間が砂漠で水源を探す話。
もうちょい詳しいあらすじ
人間と魔物が共存する世界。
過去のある出来事がきっかけで一帯が砂漠と化した地、サンドランド。
川も枯渇したその国では、水を独占した国王がそれを高値で売り私服を肥やしていました。
人は勿論、水不足で困るのは魔物達も例外ではありません。
魔物族の王子である主人公ベルゼブブは時折仲間達と一緒に国王軍を襲撃し、水を奪いながら生活していました。
ある日ベルゼブブらの元にラオと名乗る保安官が現れます。彼は危険な地域にあるとされる幻の水源を共に探して欲しいと魔物たちに頼みます。
王子ベルゼブブはお目付役のシーフを半ば強引に引き連れて水源探しに同行することにしました。
道中明らかになる国王軍の秘密、ラオの暗い過去、サンドランドが誕生した真相。
果たして種族も考えも違うトリオは水源を見つける事ができるのでしょうか?
って感じです!
キャラはこんな感じ
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ベルゼブブ
主人公。
魔物らしく悪ぶってはいるものの根は純粋で優しい少年。
一応これでも王子であり、その潜在能力は長年の仲間であるシーフも恐れるほど。
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ラオ
もう一人の主人公。
街の保安官で、ベルゼブブ達に幻の水源の話を持ちかけます。
初老ながら格闘技に長け、戦車も乗りこなす戦闘のエキスパート。
どうやらただの保安官ではない…?
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シーフ
ベルゼブブのお目付け役。
物知りなので色々役に立ちそうという理由で旅に同行することに。
変装と盗みが得意。
ラオにある歴史の真相を伝えます。
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シヴァ
国王軍の大将軍。
国王のブレーンでもあり、実質的に国を牛耳っている男。
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アレ
正義感溢れる若き将軍。
ベルゼブブらが国王軍の戦車を盗んだ事で彼らと対峙することに。
鳥山明先生の原作を読んだのはもう20年以上前。
小学生の頃だったような。
ページを捲る手が止まらず何度も読み返したのを覚えてます。
一巻で完結する潔さ、コンパクトにまとまった物語、魅力的なキャラクター達や的を得た台詞等々とても楽しい漫画でした。
まさか映画になって帰ってくるとは…何があるかわからないもんです。
肝心の本編ですが…
うんー75/100といったところでしょうか。
もちろん楽しく観ることが出来ましたが、最高!とまでは行きませんでした。
20年前のアニメ技術だと困難だったであろう漫画のまんまのキャラが縦横無尽に暴れ回るのを見てるのは楽しいし、要所要所のカメラワークもかっこいい。
肉弾戦や国王軍との戦車同士の戦いは手に汗握ります。
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特に戦車のメカニカルな内装やディテールなんてカッコ良すぎて。
主砲を打つ時の動作や椅子の昇降時の動きまで、鳥山先生テイストのメカが動く様をじっくり堪能出来ました。
砲撃音も腹に響くほどの臨場感。
こーゆーの子供ら、特に男の子は大好きなんじゃないすかね。
人間の臆病な命、無知と偏見ってゆー醜い一面もしっかり描かれてて見応えもあります。
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汚い人間と対照的な魔物達のピュアさに、僕ら人間は何をしているんだと嫌でも思わされるメッセージ性は原作通り。
鳥山先生の優しさが沁みるエンディングもホッコリで観終わった後は清々しい気持ちに。
ただ原作の好きな場面や台詞がハショられたり変更されたりしてたのは原作ファンとしては残念な点も。
あのセリフとかくだりとかシーンが削られてたため、要所要所で接続詞が抜け落ちてる感覚がありました。
例えば序盤、水を奪って帰ってきたらベルゼブブにシーフが話しかけるシーン。
漫画では「王子、スライムのヤツが死にました」と語る場面ですが、映画では
「王子 スライムのヤツが死にそうです」という台詞に変更。
漫画では太陽の下で本を読みながら眠ってしまいカピカピになってたスライムは絵的には笑えると同時に、魔物ですら油断したら死んでしまう残酷な世界であることがわかるシーン。
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映画では死なず、生きてるか死んでるかもよくわからない状態で登場。
そこに水をかけるベルゼブブが「なんでこんな世の中になっちゃったかなー」と憂います。
んーイマイチ危険な世界ってのが伝わりづらかったなと。
あと人間の保安官ラオがベルゼブブらにゲーム機をプレゼントするシーン。
漫画ではそれがプレステ6だのドラクエ13だので主人公らはキャッキャ喜んでサタン様に旅の同行許可を貰いにいく流れでしたが、そーゆーメタネタは当たり障りない台詞に変更。
さしてどうでもいいシーンに。
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その後の魔王様の「ゲームは1日1時間まで 明るい部屋で画面から離れてすること…」は原作でも笑えるシーンの一つですが、ちょっとカットされててあんまり笑えませんでした。
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メンバー選定でシーフが選ばれるシーンが無かったり。
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ある悲劇の真相を知る人物への確認もなぜか漫画と違う上にわかりづらいシーンになってたり…
またベルゼブブがある種族と出会いある気遣いをするのですが、映画ではやや精神年齢が幼いのかそこまで配慮してなかったり。
とまぁ色々気になる点がありました。
今作から入った人は楽しめるかもしれませんが…
そもそも完成度の高い原作なのでそのままなぞれば良かったのになーと思わざるをえません。
まぁ受け入れるしかないですね。こうして世に出てしまった以上。
代わりに別の台詞が面白かったりしたしね。
いち娯楽作品として、戦車バトルとして、人間ドラマとしては普通に面白いですので気になる方はぜひいつか観てみてください!
全然ヒットしてないみたいですが、多分宣伝が足りなかっただけで駄作ではありませんので!
ほいじゃっ!
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