【後編】日本茶の良さをもっと多くの人に。有機抹茶ブランドMATCHA HEAVENの想い
【母里 比呂子 (もり ひろこ)】
大手航空会社の国際線客室乗務員を経て、リクルートへ転職し、美容業界の営業を担当。結婚・妊娠を機に退職後、専業主婦に。その時に感じた社会との断絶感から株式会社OMOYAで子連れ勤務で自信を取り戻し、オイル美容にハマっていたこともあり、妊娠中のべビーマッサージの資格を取得。これがきっかけとなり、赤ちゃんでも安心して使用できる無添加オイルブランド「hirondelle(イロンデール)」を立ち上げる。現在は、地元静岡県の地域活性化に貢献したいと、地方ママのキャリア支援を行う「育ママキャリアシェアiNG」代表、有機栽培の日本茶・抹茶の魅力を世界に発信するため「MATCHA HEAVEN」代表を務める。2児の母。茶業会にお役に立てることを増やすべく、静岡県立大学大学院研究生として、日本茶について学ぶ。
今回登場してくださるのは、MATCHA HEAVEN代表の母里 比呂子さん。地元の生産者さんが愛情をこめて作っている有機栽培の日本茶・抹茶を現代のライフスタイルに合わせた形で商品化し、展開されています。
後編では、母里さんが大事にされている想いや今後のビジョンをお伝えしていきます。
感動した「天空の茶園」の風景
有機栽培の茶畑は、日本全体の茶畑の面積でいうと1%にも満たないと言われています。
車も入れないような山道を登っていくと、そこには母里さんが「天空の茶園」と呼んでいるすてきな茶畑の景色が広がっていると教えてくださいました。新茶の時期は太陽の光で輝き、冬には深緑で静かに春を待つその美しい自然の風景にとても感動したそうです。
ひとつひとつ茶業農家をまわり、厳選したこだわりの有機抹茶だからこそ、その価値を伝えようと、様々な情報発信もされています。子どもたちにお茶や有機栽培について教えることも。
「子どもにも簡単にわかるような話でも大人は忘れているなと思うこともあります。大人がすこし意識するだけでも消費選択は変わっていくと思います。有機栽培のお茶は、価格の高さがひとつのハードルですが、しっかりとその価値を伝えて、応援消費をしてもらえるようにしていきたいです。」
現在商品を購入する顧客層は、美意識が高い方やエシカルを大事にされている方が多いことは感じつつも、20代や学生の方から直接DMが届くこともあり、若い世代の環境意識の高さも感じているそうです。
おいしい有機栽培のお茶を今のライフスタイルに合わせた商品に
さらに母里さんは、日本の文化に根付いたお茶を今のライフスタイルに合わせて変化させ、より気軽に飲めるようにすることが抹茶の需要を伸ばしていくために大切だと考えました。
「急須でお茶を入れるのはとてもおいしいという気持ちはあるものの、今は、家でもポチッとボタンを押せばコーヒーが飲めるような気軽で便利なものが選ばれやすい。茶道という形ではなくもっと手軽に有機栽培のお茶を提供したいと思っています。」
そんな母里さんの想いが込められて、抹茶に少し敷居が高いと感じたり、お茶を急須で入れるのはちょっと面倒だなと思う気持ちに応えた商品も開発されています。
例えば、マイボトルに入れてシャカシャカと振るだけで飲める抹茶や、ティーパックタイプのほうじ茶などは、さっと作れておいしく飲めるのでプレゼントにも喜ばれそうです。
新商品も開発し、さらに抹茶を楽しめる機会を増やしていきたい
今のライフスタイルに合わせた商品開発を大事にされている母里さん。取材させていただいた際にまさに新商品の抹茶ケーキを開発していると教えていただきました。
添加物を使わず納得した味にたどり着くための試行錯誤は、予想以上にとても大変だったそうです。
「今年の4月からずっと、納得した味にたどり着くために試作してきました。もうこれはできないかもと思ったことも(笑)でもこの商品開発を通して、さらに新しい素敵な出会いもありました。今後もいろいろなところとコラボして抹茶の魅力を伝えていきたいです。」
ライフスタイルに合わせて新しい商品を開発し、抹茶の需要を上げ、生産者の方と共にお茶の産業を守る。そして、きれいな茶畑や自然を次世代につなげていきたいという想いをお話いただきました。
素敵なお話をいただき、ありがとうございました。
次回もお楽しみに。
MATCHA HEAVEN関連情報
HP:https://matchaheaven.com/
Instagram:https://www.instagram.com/matchaheaven_japan/
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※この記事は、LIFESTYLE More(web版)からの転載です。
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