第36話 武士の鑑
写真は、畠山重忠が奉納した熊の森権現と西行の歌碑
台風14号が九州上陸の情報が流れる中、
「戦など誰がしたいと思うか!」この言葉は心の刺さりました
わかるけど、わかりたくない納得がいかない武力行使
やぁ~ねぇ~
いろいろと伝えたいこともありますが、
本稿は、三谷幸喜氏の脚本を交流分析の観点から読み解くものなので、
毎回、苦しんでおりますw
と言いますのも、私が交流分析の観点から見るのを忘れて、
ドラマに入り込んでしまう瞬間が多く長ければながいほど、
どこに焦点を当てて良いのか、わからなくなってしまうのですよね
カウンセリングは、一対一なので、場面がどんなに飛んでしまっても、
いいのですが、ドラマは人物が多すぎて・・・
自分がやると決めたことですが、愚痴がこぼれてしまいます
これもまた、情けなくても私なのです
さて、畠山重忠の軍勢が鶴ヶ峰に陣を張ったことが分かり軍議を行い、
畠山重忠に矛を収めるもらうために、使者を出すことが決まった場面
主要人物は、
北条義時・三浦義村・和田義盛
チョイ脇に北条泰時と三浦胤義(三浦義村の弟)
北条義時(立ち上がりながら)「まずは、次郎に矛を収めさせる」
三浦義村「収めるかな?」
北条義時「望みは捨てるな」
和田義盛「その役目、俺に行かせてくれ」
(北条義時と三浦義村は顔を合わせお互いにうなずく)
三浦義村「あるな。この手の男の言葉は意外に心に響く」
(義時、座る)
和田義盛「なんとか説き伏せてみる。それでも考えが変わらない時は、
(軽く2度うなずきながら)腕相撲で勝負してみようと思う」
(義時は、ゆっくり三浦義村を見る。)
北条義時・三浦義村・和田義盛・畠山重忠は、長きにわたり
手をたずさえながら、鎌倉幕府の基礎を作った板東武者である
気心も知れたというよりも、お互いのクセを知ってる間柄だったとも言えた
案の定、戦が始まれば畠山重忠は「和田殿は、何とかの一つ覚えで必ず横から不意打ちを仕掛けてくる」と断言して家臣に対応策をしておくことを命じていた
もちろん、和田義盛も「俺に策がある。今のあいつは怒りに燃えて目がこんなに狭まっている。皆が正面から攻め寄せて俺が脇腹から突っ込む!」と
進言していた
さて、今回取り上げたいのは2度ある北条義時と三浦義村が
顔を合わせうなずく場面
最初は、使者として和田義盛が手を挙げた時
この時、実際の言葉を交わす場面はないが裏面でこのようなやりとりをしているように見える
北条義時(この男で大丈夫かな?)
三浦義村(大丈夫だと思うよ。今、なぜならばって発言するからね)
そこで、三浦義村はなぜならば・・・の発言をしている
ここは、お互いの裏面をおもんばかり上手くいっていた二重裏面交流と
解釈して良いかと考えます
しかし、人は基本的に「阿吽の呼吸」と例えられますが、
裏面は心の声なのでテレパシーがなければ、ちゃんと伝わりません
ちゃんと伝わるためには条件があり、
お互いが一つの目標に向けて信頼関係があることが条件です
ただ、残念ながら、この時間を長く過ごすことは出来ません
一寸先で心は変わってしまうものです
さて、2度目に顔を合わせてうなずく場面は、
和田義盛が「・・・それでも考えが変わらない時は、腕相撲で勝負してみようと思う」と言った時である
恐らく「腕相撲で勝負してみようと思う」この一言に反応したものかと推測しますが、裏面でのやりとりはこんな感じだったのではないだろうか?
北条義時(腕相撲で勝負って、平六(義村)大丈夫かな?)
三浦義村(皆まで言うな・・・やらせてみよう。不安だけど・・・)
なんて、感じではないでしょうか?
本人達がどうのではなく、勝手に裏面は解釈することが出来てしまいます
ですので、出来ることなら(相手を傷つけない)思った言葉は、そのまま言葉という行動に出してみましょう
また、裏面でやりとりが成り立ってしまう関係が良いのなら
無理に変えることはないかと思いますが、関係を変えたいと思うのであれば
一つの提案として「出た言葉はそのまま受け取る」ことをしてみたら、
関係が変わるかもしれませんね
さて、次回の予告が「オンベレブンビンバ」
なんだそれ?と思ってしまい何と言いますか・・・
畠山重忠の乱を観て「あぁ~」と心が落ち込んみそうなところで
現実に戻されたような感じで、
心が慌ただしくて揺さぶられた感が満載でした
最後まで気が抜けないドラマってすごいです
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