遅滞
流れる電車の窓から青空に浮かんでいる白い雲を眺めていた。
エアコンが効いた車内は、ありがたいけど寒すぎると感じる人もいるんだろうなぁ。
夕方と言うには早すぎるけれどお昼とも言えない15時。
座れる電車は、ありがたい。
先方の案件を考える。
先方が1番喜んでくれるのは、どんな方法かしら?
どう、相手が喜んでくれるのかが1番、私が知りたいことで、
やりたいこと。
『あっ・・・電車が止まった』
考え事をしていたら、アナウンスを聞き逃したらしい。
『聞いてなかったけど、外で作業される人がいるなら仕事と言えども大変よね。倒れたりしなければいいけど・・・』
ドキドキが止まらない。
何か起きてしまうのかしら?
その時に私は何ができるんだろう?
座ってるだけで申し訳なく思ってしまう。
いや・・・何もできない私が動いても邪魔になるだけだから、
邪魔にならないようにしよう。
周囲に立ってるのがつらそうな人はいないかしら?
席を譲ってあげなくっちゃっ。
窓の外をみると、先ほどの白い雲が流れていくのが見えた。
思った以上の速さで流れていく。
私がやってあげられることは何かしら?
止まってしまった電車の中で私はそんなことを考えていた。
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