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人材を成長させるチカラで業界トップクラスを目指す企み - 株式会社うるる エンジニアリングチーム
こんにちは、株式会社うるる 取締役の長屋です。
今週も、妻と子と猫と楽しく暮らしています。
この記事は、うるる Advent Calendar 2022 の 4日目 です。
本日は「人材を成長させるチカラとは何か?」を掘り下げながら、弊社の企みを記事にしてみました。
私は人事のプロではありませんが、10年ほど開発組織を見ながら人材育成に関わり、多くの成長を目にしてきました。そんな中で色々な人材育成理論をつまみ食いした結果、人材成長に対して少しモヤッと理解している部分も感じていました。
今日はこの機会に、点と点を線に繋げるように人材育成について私なりに論じながら、企画中の弊社の企みをご紹介していきたいと思います。成長したい個人や、人材育成に携わる方、また、うるるに興味をお持ちの方にとって、有益な情報となれば嬉しいです。
「人材を成長させるチカラ」を強みの1つに
まず冒頭少しだけ、我々が人材育成に着目している背景をご紹介させてください。結論から言えば、「強みをもっと伸ばしたいから」です。
うるるはカルチャーが事業成長の土台にあります
カルチャーを体現するはヒトで、ヒトがうるるの強みです
ヒトをもっと強くするために、成長させるチカラを組織として強化したい
下記は、弊社のエンジニア向けリクルーティングブック です。
我々のカルチャー(うるるスピリット)を端的に表すと「仲間主義でありつつ、チャレンジ精神旺盛」です。エンジニアリング組織においても価値観がマッチすることを大事にしながら採用活動を行っています。
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私は、前述のカルチャーが事業やサービスを伸ばしてきた実感を強く持っています。社内では「一緒に働きやすいイイ奴が多く、それぞれが大いにチャレンジ」してくれています。
カルチャーを体現するのはヒトですので、「うるるの強みはヒト」と言い換えることもできます。
そんな我々がビジョン(労働力不足を解決し、人と企業を豊かに)の実現を目指す上で、「エンジニアリング部門は何に注力していくべきか?」をVPoEの高橋と話し合ってきました。
その結果、チャレンジしたいと思う企画の1つが
「人材を成長させるチカラで業界トップクラスを目指す」
という企みです。ヒトという我々の強みを、さらに磨き上げていきたいと思っています。
今日は、そんな検討のアウトラインを記事にしましたので、社内外から様々なご意見をいただけたらとても嬉しいです!ぜひ気軽にフィードバックを教えてください。
成長とは何か?
「人材を成長させるチカラで業界トップクラス」
イメージは湧くのですが、抽象化されすぎていて何も具体化できなさそうです...。我々は、まず成長という言葉に向き合うことから始めました。
1. プログラミング初心者は、知識を獲得することから始めます。
例)JavaScript の構文を覚える
2. その後「スキル」という言葉でよく会話しますね。
例)Vue.js フレームワークを利用して、JavaScript で Webアプリケーション を作成できる
3. その先に、我々エンジニアが目指しているのは、課題に対して適切にソリューションを選択できることですね。
例)課題A は、仮説検証を優先するため開発期間を短くすることが求められているので、AWS Lambda を利用したサーバーレスアプリケーションを JavaScript で作成し、早期にプロトタイプ版を提供する
こんな成長のステップを皆さんもイメージされてはいないでしょうか?
いくつか調査する中で、私には「成長ステップ = 知識 → スキル → 行動」という順序がとてもしっくりきました。
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成長を目指すべき対象は「知識、スキル、行動」だけなのでしょうか?
直感的にこれは違うと感じました。
仕事を成し遂げる時に大事になるものの1つとして、モチベーションや土壇場での強さなど「心」に関係する能力が必要だと感じます。どんなにスキルがあっても、やる気が無いと仕事が終わらないですね...。
また、コンセプチュアルスキルのような本質に迫る能力も大いに重要だと感じます。スピード感が求められる昨今のビジネスにおいて、意思決定が現場の最前線にどんどん委譲されています。本質に迫ることで意思決定の質が大きく変わりますので、この文脈からも各個人のコンセプチュアルスキルが必要になる機会が増えていると考えています。
コンセプチュアルスキルとは、あらゆる事象の本質を理解して判断するための能力です。各事象に共通する点を見抜くという側面から「概念化力」と表される場合もあります。
〜中略〜
わかりやすく表現すれば「何事に対しても、大切な部分をすぐに見抜き、正しく判断できるスキル」といえるでしょう。
これらを加味した上で、成長を「木のカタチ」で表現されている富士通ラーニングメディアさん、本当に素晴らしいなと感激しました。これぞまさにコンセプチュアルスキルですね!
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根 = 動機 = やる気がなければ始まらない
幹 = 思考・行動 = ポイントを見抜ぬき、能動的に行動できることは重要
枝 = 知識・スキル = 専門領域。思考や行動を行う上で必要
木は育っていくイメージがありますよね?
この絵を見ながら
「心も育むものなんだよな」
「成長には時間がかかるよな」
「心の成長もサポートもしていきたいな!」
と強く思い直しました。
「枝=知識」を育む
何を成長させたいのか?
成長の入口にある知識獲得を強化することは、その後の成長曲線に大きく影響すると思います。一人前になる順序はこのようなイメージではないでしょうか?
知識を学び
スキルとして身につけ
状況に合わせて行動する(発揮するスキルを選択する)
学生の皆さんが、社会に出て最初に行うことも、新卒研修という知識獲得ですよね。「知識がなくては、戦えない」という事を示していると思います。
うるるにも新卒研修はありますが、その内容は決して手厚いとは言えません。各人の自己研鑽に頼る部分も大きいのが実情です。
「学習で知識を得る」という行為は個人の頑張りに依存するところも大きいですが、会社として仕組みを整えることで、質やスピードを高めていけないか?と考えています。
どうやって成長させるのか?
我々はまず最初に、「必ず知識獲得を行う新卒の皆さん」をターゲットに、施策を展開する予定です。とはいえ、我々はエンジニア研修に詳しくありません。まずはベンチマーク方式で先行する他社に学びながら、スピード感を持って展開していくことにしました。
1. 研修資料を共有してくださっている各社をリストアップした上で
2. ベンチマークすべき先輩を設定しました
ミクシィ様
リクルート様
etc...
3. 何をやられているのか?を調査するために、各社の研修をマトリックスとして整理し
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4. 調査結果を元に、弊社が行うべき研修を検討し、準備を行っています
5. そして、2023年4月入社の方々向けに、スピード感を持って展開していく予定です
スピード感を持って進めることで、早く学びを得て、どんどん改善していく
仲間の成長がやりがいにつながり、研修の改善が加速してく
研修の質が向上し、成長への貢献を実感するから、さらに研修を改善したくなる
このような努力の先に「エンジニア研修に強い会社」があると信じています。いずれは我々も先輩の皆さんのように「研修資料を公開できる会社」になりたいと強く思います。
「枝=スキル」を育む
何を成長させたいのか?
目指すのは「獲得した知識を能力として発揮すること」ですよね。
スキルアップなどと言われる部分は、まさにココかと思います。
スキル(英語: skill)とは通常、教養や訓練を通して獲得した能力のことである。日本語では技能と呼ばれることもある。
どうやって成長させるのか?
弊社では主に2つの仕組みを通じて、成長を目指しています。
多くの会社でも、主たる施策は変わらないんじゃなかろうかと推測します。
OJT を通じたスキルの定着
人事評価制度を通じたスキルアップ状態の可視化
幸いにも弊社では「人事評価制度を通じたスキルアップ状態の可視化」が真面目に運用されているので、自らを客観視した上で、成長に挑戦してくれているメンバーが数多く存在することを確認しています。メンバーだけでなく、マネージャー・人事部門の皆さんの頑張りに改めて感謝です!
特に改善の必要性を感じませんので、このまま実直に運用を続ければ大丈夫そうです。
「幹=思考」を育む
何を成長させたいのか?
「思考」には様々な捉え方がありますが、以下の分解はわかりやすいのではないでしょうか?
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中でも「問いを立てる力が思考力の中で最も磨くべきチカラ」だと私は考えています。課題が存在していれば周りの協力を得ながら解決に導くことができますが、課題が無ければ何もできません。一番育くむべき能力だと思います。
どうやって成長させるのか?
「問いを立てる力」はどういうプロセスで磨かれるのでしょうか?
なかなか言語化できていなかったのですが、ネットで見つけた以下の図を見た時に、「問いを立てる力は段階的に改善されていく」と上手く言葉にすることができました。
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まず「問い続ける力」を身につけ
「問いを立てる力」を発揮できるようになり
「具体と抽象、感覚と論理を行き来する力」を身につけることで
「問いを立てる力」のクオリティが向上していく
対象を「具体と抽象、感覚と論理を行き来する力」と言い換えられるのであれば、勘所は分かります。以下のコーチング同様のやり取りで、考える機会を作り出すことで、学びをスピードアップしていくことが可能です。上司の果たす役割は大きいと改めて認識しました。
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結果、我々が予定しているアクションは「上司を支援すること」です。
面談(1on1 や 月次)に同席させてもらいながら、「上司が問いを立てる力を高められる = 良い質問をできている状態」を作れるよう、並走・サポートしていく予定を立てています。
「幹=行動」を育む
何を成長させたいのか?
「育んでいきたい行動とは何か?」
この問いに向き合うために、「我々は何のために頑張るのか?」に立ち戻ります。
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単純化すると、このような関係になり
「労働力不足を解決し、人と企業を豊かに」というビジョン実現のために
うるるスピリットという価値観(5つの行動指針)を掲げています
そして、この「うるるスピリット」が人事評価制度にも直結していますので、人事評価制度(コンピテンシー評価)で求められる行動を増やせば良いと整理がつきました。
「うるるスピリット」は、理念・ビジョンを実現するために最重要視している価値観です。
組織つくり、人事評価制度や社内イベントなど、ありとあらゆる企業活動の軸となるものであり、この価値観を高い次元で体現することを全社員に求めます。
「コンピテンシー(competency)」とは高い業績を上げる人材の行動特性のことで、ハーバード大学のマクレランド教授が、1970年代に提唱した人事管理の概念です。
どうやって成長させるのか?
行動を変化させるためには学びが必要です。
人は経験から多くを学び、成長していくので、「経験学習を回すことが重要」だと思います。
弊社であれば「コンピテンシー評価をベースに、経験学習を回す」ということになりますが、経験学習を効果的に回すためには上司の支援が欠かせません。
幸いなことに、弊社では「ヤフーの1on1」を参考にした 1on1 が各所で行われていますので、このまま実直に運用を続けることが重要な手段だと考えています。行動を成長させるために、この1on1を上手く機能させ、行動の成長のために活用を続けていく予定です。
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「根=動機」を育む
何を成長させたいのか?
動機づけ(モチベーション)はどのような分類ができるのでしょうか?
下図を見てもらえば一目瞭然ですが、「目指したいのは内発的動機づけ」です。
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「内発的動機づけ」と言われてもピンとこないので、もう少し具体化して掘り下げます。下記のように「外発的動機づけ」と対比するとかなり分かりやすいですね。
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どうやって成長させるのか?
大事なポイントの1つとして、どの会社でも定期的に行われる「目標設定」に着目しました。「目標設定(説得) → 目的共有(納得)」を実現すべく対策を行う予定です。
少し話は脱線しますが、目標設定を行う際に「あれがやりたい、これに興味がある」などの対話に発展することもあるかと思います。これは目指すべき「内発的動機づけ」に繋がるのでしょうか?
答えは「No」です。
「仕事の楽しさ」、悪くても「働きがい」を目指したいですね!
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別の重要ポイントとして、有能感(自己効力感)にも着目しています。
「自己効力感を高め、内発的動機づけを育むために、承認・称賛を推進する施策」を予定しています。
少し古いデータですが、「ほめる上司の割合は少ない」のが日本の実情のようです。
「働き方改革」が取りざたされていますが、上司の「ほめる力」は働きやすさや働きがいなどに大きく影響すると考えられ、職場のコミュニケーション改善が大きな課題であることが浮かび上がる結果となりました。
その一方で、過半数が満足する頻度は月1回以上、90%を満足させるためには1日1回以上ほめる必要があります。
・社会人300人のうち、過半数が「上司に月に1回以上ほめられたら満足」と回答
・「上司に使ってほしいほめ言葉」1位は「さすがだね」(105票)、2位「がんばったね」(97票)、3位「安心して任せられるね」(96票)
・「上司にほめてほしいポイント」1位は「自分の努力」、2位「自分の成果」、3位「自分の個性」
これは日本全国で改善しまくるしかなさそうですね。
お互い、たくさん褒めまくって生きていきましょう!
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このセクションでも、結果的に我々が予定しているアクションは「上司を支援すること」です。
・目標設定(説得) → 目的共有(納得)
・承認・称賛の推進
を実現すべく、上司の方々を並走・サポートしていく予定を立てています。
まとめ
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いかがでしたでしょうか?
我々の企みを通して、成長に関する理解が少しでも進めば嬉しいです。
社内外から様々なご意見をいただけたら本当に嬉しい!と思っておりますので、ぜひお気軽にフィードバックを教えてください。
それでは今日のポイントのおさらいです。
人材成長の対象は「知識、スキル、思考、行動、動機」のすべて
知識は成長の入り口、知識がなければ戦えない
思考とは「問いを立てる力」、良い質問(コーチング)が成長を促す
動機は成長の土台、目的を共有して、承認・賞賛を送りまくろう
雑ですが、表として整理すると、こういうことだと思います!
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さて明日は、うるるのエンジニア採用を支える、採用チームの @Taeko_ito さんの記事です。お楽しみください!