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<徹底考察!>クレヨンしんちゃんから考える、野原家の防災シミュレーション
こんにちは。KOKUAの横山です。
9月は、防災月間!ということで、防災についてわかりやすい本を探していたときに見つけた「クレヨンしんちゃんの防災コミック」。
なんとkindle Unlimitedの対象商品だったため、なかなか活用できていないわたしにとって「これは神様が読めと言っているに違いない」と思い、さっそく読むことに。
内容は、おなじみの野原家を例に、実際に地震が起こったとき、どういうことが起こるかなどをイラスト付きでわかりやすく解説してくれていました。
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~徹底考察!野原家「防災シュミレーション」~
読んだ直後に、防災コミックについてKOKUAメンバーに共有したところ、「野原家の防災リスクについて、他の視点からでも捉えられるのでは?」と次から次へと意見が…!
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せっかくならば、チームで「クレヨンしんちゃん・野原家をテーマに防災シミュレーションをしてみよう」という話になり、本気の防災談義を行うことになりました!
・「クレヨンしんちゃん」の住む春日部で、もし災害が発生したらどうなるの?
・ひろしの足のニオイや、みさえの便秘も災害リスクになりうる!?
・事前にできる対策ってなに?
防災の経験・知見をもったKOKUAメンバーが、ハザードマップや自治体の資料をもとに、導き出した考えがとても面白く、濃密な内容だったので、noteにまとめてみました!
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防災シミュレーションって何を考えることなの?を理解して、ご自身のケースに置き換えて考えるきっかけにして頂けたら幸いです!
では、さっそくまいりましょう!
~まずはじめに、野原家の前提条件~
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日本を代表する、国民的人気アニメとして
ひろし、みさえ、しんのすけ、ひまわり、愛犬シロの4人+1匹家族が、2階建ての4LDKに暮らしています。
野原家は、なんと「埼玉県春日部市双葉町904」に特別住民登録されているんだとか!「双葉町」というのは架空の地名ですが、ひろしが駅まで徒歩通勤ということを考えると、春日部駅から徒歩10分以内(春日部市XXと定義)に家があると推測できます。
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~春日部市XXは、安全なの?~
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春日部市の防災について調べてみたところ、全40ページに及ぶ、肉厚な資料を発見!中にある「ハザードマップ」を見てみると
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春日部市の揺れやすさは、今後30年以内に7割の確率で震度6が発生するとされ、液状化現象の可能性も高いと言われています。
さらに洪水ハザードマップ上で、春日部駅から徒歩10分圏内の「春日部市XX」を調べてみたところ
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春日部駅周辺は、なんと0.5~3.0mが浸水(濃い赤は3.0~5.0mの危険)
利根川、江戸川、荒川の3河川など、合計7つの河川があることから、春日部市は洪水や浸水にも大きな影響を及ぼすと予測できます。
しんちゃんのお友だち、ボーちゃんは、よく河原で石を拾っているので、河川が近くにあることがわかります。大雨の際は、水位の上昇に注意しないと危ないですね…!
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ちなみに、0.5mの浸水は、床下浸水と同等の高さで、大人の膝までつかると言われています。また、0.5m以上となると、車の中に閉じ込められたまま浮き、車とともに流され非常に危険な状態となるのです!かなり浸水リスクの高いエリアと言えますね。
~野原家ならではのリスクを考えてみた!~
まずリスクの洗い出しをする前に、3つのカテゴリーに分類しました。
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それぞれの分類ごとに「発災直後・避難行動・避難所生活」と時系列に分けてリスクを洗い出してみると、こんなにたくさんのリスクが!!
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たくさんありますが、まとめてみるとこんな感じに…。
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リスクがわかったところで、上記をふまえ、平日のある一日に地震がおこってしまった場合を想像して、野原家のリスクや対策をご紹介していきたいと思います!
のどかな午後…
震度6の地震が発生!
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さっそくピンチ!一家離散!?
さて平日の午後に大きな地震が発生した場合、野原家は、3か所にバラバラになってしまいます。
しんのすけは、よしなが先生のいうことを聞いてくれれば、無事みさえと合流できますが、問題は、都内に勤務しているひろしです。
東京都や大都市では、大規模地震が起きた際、人命を優先するために72時間は帰宅せず、会社や指定施設に待機する「一斉帰宅抑制」を呼び掛けています。
ひろしは霞が関のふたば商事の係長。すぐに家族のもとに帰りたくても72時間(3日間)は、都内から出れない可能性があります。
同時に、3日間みさえはワンオペ育児をする可能性が高まるのです。
~対策~
日頃より近所の方とコミュニケーションを取り、お互いが助けあえるよう関係性を築いておきましょう。
災害救助ダイヤル(171)などを利用し、前もって、家族との連絡手段を決めておきましょう。
避難所?自宅待機?
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家の状態を鑑みながら、避難所へ行くか、自宅待機をするか決める必要があります。野原家の場合、シロ(ペット)の受け入れや、ひまわりの泣き声、コロナ禍による衛生面が特に心配です。
後からひろしが合流する場合は、足のニオイが隣人トラブルになる可能性もあるかもしれません……。
~対策~
ペットには、マイクロチップの装着をして事前に受け入れ可能な避難所を確認しておこう。
非常用持ち出し袋には、ミルクやおむつの他に、こどもたちのお気に入りのおもちゃやお菓子をいれておこう。
女性ならではの生理用品も準備しておこう。
簡易トイレや衛生グッズ、消臭スプレーも多めに用意しておこう!
~対策その1:お家の中~
実はとっても危険!みさえの押し入れ
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ご存知の方も多いかと思いますが、野原家の押し入れは、みさえが生み出したブラックホール。一度開けると、ほぼ確実に雪崩れが起こる、恐ろしい場所なのです。
せっかく準備した非常用バッグも、この押し入れに収納されていたら、取り出すだけでも一苦労。逃げる際の動線の確保も難しくなる危険性が…。
いつでも必要なものをすぐに持ち出せるように、まずは押し入れの中を整理しておきましょう!
家具を固定しよう!
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2階にあるひろしの部屋や、寝室となる和室には、大きなタンスがたくさん。寝ているときに大きな揺れ襲われると、下敷きになり圧死の危険性があります。突っ張り棒や、金具をつかって、事前に壁と家具を固定しておくことが大切です。家具の置き場所も、動線を確認して配置するように心がけましょう。
飛散防止のガラス保護シートを貼ろう
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野原家は家族4人仲良く1階の和室で、川の字になって寝ています。しかしその横には、庭に続く大きな窓ガラスが!
家の中では、タンスの移動の他に、窓割れ防止ガラス保護シートを張ることも重要です。シートで保護しておくことで、振動でガラスの破片が飛び散らず、けがを防ぐことができるので必ず貼っておくようにしましょう。
自治体の情報サービスに登録しておこう
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安心安全情報メール「かすかべ」というサービスが春日部市にはあります。
防災・防犯、火災、子育て、行政、気象情報などに関する情報をメールで配信しているので、万が一に備えて事前に登録しておくのもいいかもしれませんね。
~対策その2:マイタイムラインをつくろう~
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マイタイムラインとは、いざというときに備えて、避難に向けた行動を一人ひとりがあらかじめ決めておくものです。
台風の接近や洪水などの進行型災害に対して、家族の間で前もってするべきことを順序だてて計画しておきましょう。
今回は台風について、みさえになりきってマイタイムラインを作成してみました。上記以外で、避難準備としては以下が挙げられます!
・家の周りで飛びそうなものを片付ける
・ブレーカー・ガスの元栓を閉める
・携帯などバッテリーを充電しておく
・家電など家財を2階などへ移動させる
・避難用持ち出し袋の中に、不足しているものがないか確認する
家族一人一人、取るべき行動は変わってくるので、ぜひ一度作成してみてくださいね。
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~親子で読みたい防災コミック~
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「クレヨンしんちゃんの防災コミック 地震だ!その時オラがひとりだったら」には、水が流れない。窓が割れて足元が危ない。電気が止まったときは通電による火事を防ぐためにブレーカーを落とす。避難所でひまわりの泣き声が響いてしまう…など、ストーリー形式で、被災直後~避難所でのリアルな様子や、やるべきことが紹介されています。
わかりやすくまとめてくださっており、わたしたちも大変参考になりました!
~最後に~
防災ベンチャーKOKUAが考えた「クレヨンしんちゃんが住む春日部、そして野原家の防災リスクと対策」はいかがでしたか?
調べれば調べるほど、予想しておくべき課題が多く、わたしたちも改めて防災に立ち返るきっかけとなりました。
ぜひみなさんも、一度お住まいの地域のハザードマップを確認してみたり、家族で話し合いをしてみてくださいね!
今後も、国民的アニメを参考にさまざまなシチュエーションの防災対策について考察していこうと思います。
ぜひお楽しみに!
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