「絵が上手い」とはどういうことか?
昨日より今日、今日より明日、絵が上手くなっている自分でありたいと思い続け、それなりの練習法を試しては仕事に時間を取られ、またいつもの描き方に固執して自分の引き出しの少なさに打ちひしがられ…。2021年はその繰り返しで終わった年だったな、と2022年に入って早一ヶ月、去年の自分を総括し始めた。自分の絵を見てくれている人の心に少しでも、ほんのちょっとでも響くように、伝わるようにする為にはどうすればいいのか?自問自答を繰り返して出た答えを絵に投影して、試行錯誤した絵が果たして本当に皆の心に残ったのかは分からずとも、才能不在で未熟な自分は、これまで明日の自分へとバトンを繋いできた…つもりではある。もちろん、絵を描き始めた頃から上達に対する欲求はあったが、最近になって、そのベクトルが大きく変わり始めている気がする。今日はそんな変化について書いていこうと思う。
最初の頃の自分は、「絵が上手い」=「線画がちゃんとしている」だった。今でこそ「ちゃんと」って何だよとは思うが、当時はどんな絵柄でも線画が綺麗に描けてさえいれば、上手い絵描きと言えるのではないか?と、かなり偏った思考で練習をしていた。「綺麗に描く」とは言っても、入り抜きをきちんと意識して雑な線を省きまとめ上げるということではなく、「全ての線の比率が正しく、動きのある絵」が描けてこそ、評価される対象になる!と、独自の理論を掲げていた。そう、この定義に当てはまる絵を描く方々といえば、、、「アニメーター」だ。当時は上手いアニメーターの絵を集めまくって、どうやったらこんな素晴らしい絵が描けるんだ?魔法か?ウィンガーディアムレビオサーか?と、現代の魔法使いたちの虜になりながら模写に励んだ。まぁ結局、アニメーターの絵というのは動かすための一枚絵で、大事なのは人物をいかに自然に動かすかということに気づいたのは随分後になってからだが…。とにかく、当時はアニメーターの完璧な線の集まりに惚れ込み崇拝していた。今もその定義は根幹に残ってはいるのだが、、、近頃になり、もう一つの定義が浮かんできた。それが、
「絵が上手い」=「【表現力】を描く能力がある」という定義だ。
「表現」とは、感情や意思のような形のないものを外に表すこと。つまり、自分が何を感じたのか、どう感じたのか、何を思ったのか、どう考えたのかを、外に見える、分かる形で「表す」能力がある人のことを「絵が上手い」と言うんじゃないか?と思うように、やっとなってきた。それは「楽しさ」や「悲しさ」、「鋭さ」や「重さ」、「嫌な気分」や「美味しさ」、何でもいい。自分が「どう思った」かを一枚の絵にしてみんなの心に届ける能力を身につけてこそ、「絵が上手い」絵描きになれるかもしれない、と仮定を残しておく。
最後に、そんな力わっちにはないよぉおおおぉお〜〜〜〜〜〜〜><><><><とお困りの方のために、表現力があるように見せるテクニック(?)をお教えして終わりにしたいと思う!
例えば、描くお題が「夏」だったとする。う〜〜ん夏をどうやって表現しよう・・・何も浮かばないなぁ・・・そうだ!「夏といえば・・・」を、とりあえず羅列してみよう!夏といえば、「海」!夏といえば、「ひまわり」!夏といえば、「かき氷」!夏といえば、「風鈴」!・・・など、「夏」に関して出てきた自分のイメージを全て書き出すんだ。それは物や人じゃなくても、何でもいい。「暑い」でも「お祭りに行ってクジでポケモンカードGBを当てた想い出」でも。そして、書き出した夏に関するイメージをぜーーーーんぶ一枚の絵にぶち込んでしまうのだ!!!あとはストーリー性やまとまりのないもの同士は引き算して、上手くまとめればあっという間に、「表現力のある」君の作品になる!!!諸君、検討を祈る!b
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