知っておいて役に立つ「バウンダリー」☆その②☆
私の周りにはお人好しで気遣い屋さんが多くいます。かくいう私も頼まれると、忙しくても「いいよ」とついつい答えてしまうタイプ。ただ、前章でも書いたように、「もうできない」となかなか言い出せないのが悩み。
結果、しょっちゅう頼りにされたり、お店の予約や集まりを率先してやることになったり。あと、どうでもいいLINEのグループチャットを無視できなかったり。
というわけで、そんな時に役立つ、バウンダリーの紹介続きます!
バウンダリーは心理学の用語なので、そもそも日常会話に出てこない言葉ではありますが、それを言ったらストレスやトラウマも、もともとは心理学の用語です。
何故こんなに日本で認知度が低いのかなと考えると、やはり今までの教育が絡んでくるような気がします。
一般的な学校や家庭で私たちは、「相手の気持ちをを考えましょう。」「全体を考えて行動してください。」と教え込まれてきました。一方で、あまり焦点を置かれてこなかったのが、自分の個性を伸ばすこと。
これって日本教育の弊害だと個人的には思っているのですが、集団に関することが得意になっても、個人や個性のことになると急に弱くなる。(西欧のように超個人主義になるのはいかがなものかと思うけれども)
何が問題かというと、全体のことを考えるのが上手くても、自分を一つの大切な個として愛しみ守っていく方法を私たちは知らない、教えられてこなかったこと。
そうなると、バウンダリーについて知る機会はほとんどありません。でも、バウンダリー(自分のパーソナルスペースを守ること)を知っていると人間関係が本当、楽になります。
知らないとそもそも意識もできないので、バウンダリーについて学んだときは「なんで誰も教えてくれなかったの?」と思ったくらいです。
バウンダリーを意識することは自分を愛すること、大切にすることに結びつきます。私たちは「他人に優しくしなさい」と教わってきたので、他人に優しくすることは自然にできます。
でも反対に、「自分に優しく、自分を愛してあげる」ことは、とても大切なのになぜか教わりません。
バウンダリーを意識することは、自分自身と向き合い、低い自己肯定感と自己受容を発見するチャレンジングな作業になり得る一方、バウンダリーをしっかりすることで自分をさらに愛することが出来るようになります。
以下、バウンダリーとペアーの幸せ要素を見てみましょう。
・バウンダリーと自己肯定感
バウンダリーを張ることは、私にはできないですと、相手に対して「NO」を言うことでもあります。(再度言いますが、相手を拒絶することではありません)価値を相手の顔色に置けばもちろんバウンダリーは機能しません。
価値を自分に置けた時、敬意をもってやれないことはやれないと相手に言えるようになります。パーソナルスペースで好き放題を相手に許す人は「私なんて」と自己肯定感が低い状態です。バウンダリーをきちんと張れると自己肯定感の向上にもつながります。
・バウンダリーと自己受容
ついつい頑張ってしまったり、事実を認めるのが嫌で「たまたま」だったことにする。出来ない人間だと自己嫌悪して本当の自分を受け入れないと、自分を守るバウンダリーも張れません。逆にバウンダリーが弱いと自分と相手の境界線があいまいに溶け合い、自分の気持ちが良く分からなくなってしまいます。
バウンダリーをしっかりと認知することで、自分を批判せず受け入れることが出来き、その結果ありのままの自分で人間関係を築き上げていくことが出来ます。
・バウンダリーと怒り
相手に怒りを感じる時は、自分のバウンダリー(境界線)に土足で入られてきた時です。疲れている時は心の余裕もなくなります。そんな時に相手から一方的に物事を頼まれたり話をされたりすると、パーソナルスペースが浸食されたように感じ、相手に怒りを覚えます。
相手に自分が対応できない状態にあるのを伝えられれば(「今日は疲れているからまた今度要件を聞くね」など。)、自分のパーソナルスペースは守られリラックスします。
そしていったん相手との距離が適正なものに戻ると、身勝手に感じた相手への怒りも消えて無くなります。
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以上、バウンダリーの効能について書いてきましたが、いかがだったでしょうか?
次回はいよいよ、バウンダリーの実践編です!
続く。
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