ナゼePubはKindle本(電子書籍)に適しているのか
Amazonの提供するKindleストアはより多くの作家に本を出してもらうため、出版できるファイル形式を数多く用意しています。
その中で私がお薦めしているのが「ePub」というファイル形式です。
今回はこのePubの良さを布教するために記事を書きました!
Kindle本に出来る拡張子
Kindle本に出来るファイル形式は数多くあります。
Word(doc及びdocx)
HTML (ZIP、HTM、または HTML)
MOBI
EPUBリッチ テキスト フォーマット (RTF)
プレーン テキスト (TXT)
Adobe PDF (PDF)
Kindle Package Format (KPF)
がKindleで「サポートされている」書式です。
Amazon「お薦めの書式」となるともう少し減り、Word,HTML,Mobi,ePubの4種類になります。
ePubとは
前項からお分かり頂ける通り、ePubとはKindleストアお薦めのファイル形式の1つです。
「原稿をKindle本に変換するときには、ePub形式を考えてみてね」ということです。
ではそもそもこの「ePub」とは何者なのかを少し掘り下げてみましょう。
EPUB(イーパブ)は、国際電子出版フォーラム(International Digital Publishing Forum、IDPF)が策定した、オープンフォーマットの電子書籍ファイルフォーマット規格である。「EPUB」は"Electronic PUBlication"の意味を持ち「epub」「ePub」などと表記される場合もある。
出典ーEPUB - Wikipedia
こちらのWikipediaにも書いてある通り、ePubとは電子書籍の為のファイル形式なのです。
WEBブラウザに使われているHTML等の形式の利点を保ちつつ、インターネット接続が切断されてしまっても閲覧出来る様に改良された書式であり、また画面の大きさに合わせて表示を自動調整する機能が付いていることも特徴的です。
ファイル形式は「.epub」となってはいますが、ファイル構造はHTMLの親戚である「XHTML」ベースとなっています。
その為作り易く、解読しやすく、改良しやすいという優れた性質を持っている有能フォーマットなのです。
ePubが適しているワケ
ではここからePubの有能さを布教していきます。
ePub自体も有能で素晴らしいのですが、「マークダウン」という記法と電子書籍作成用の「でんでんコンバーター」というサービスを使うことでものすごく楽に良い本を作れる超有能マンに変身します。
くわしい作成方法などはこちらの記事作成の記事を参考にしてみてください。
作成が簡単
まず1つ目の有能pointとして、簡単に作れる点が挙げられます。
HTML形式などで電子書籍をつくろうとするとソースコードを一々いじらないといけなくなることがあります。
しかし、ePubであればものすごく簡単に作成する事が出来ます。
1. テキストファイルやwordファイルで原稿を作成
2. でんでんコンバーターで変換
だけで済むからです。
一々ソースコードをいじったりPDFの遅さやwordの良く分からない仕様の機能にイライラしたりする必要が無いのはとても有能といえます。
また、MOBIなどは変換の為にソフトをわざわざインストールする必要もありますが、でんでんコンバーターはWEBサービスなのでインストール不要です。
「作るのが楽」これは案外重要なポイントです。
レイアウトがそれっぽい
「わざわざwordファイルを作ってから変換するなら、wordファイルをそのまま上げればいいじゃん」と思われるかもしれません。
しかし、それが案外イケてないのです。
日本語の電子書籍では縦書きの物がかなりの割合を占めていますが、wordファイルでこの縦書きを作成して書籍化しようとするとなかなか面倒です。
なによりレイアウトがイケてません。
しかしePubならすこし設定を加えるだけで直ぐに縦書きに出来ますし、初期設定でもレイアウトはそれなりです。
電子書籍なのですから、電子書籍っぽさは欠かせない要素になってきますし、ePubなら簡単にそれが再現できるのです。
割と軽い
ePub形式は簡単に言うと「XHTMLの圧縮版」です。
つまり、軽いのです。
経験のある方も多いでしょうが、PDFだと「色々書いているうちにいつの間にかものすごく重くなっている・・・」ということが多々あります。
ファイルが重くなればその分扱いも面倒になりますし、なにより転送速度に影響が出来ます。
何分たってもダウンロードが完了しない本を読んでくれる人が少ない様に、転送速度が遅くなればそれなりの弊害が発生してしまうのです。
しかしePubはその点軽量ですから、取扱いも楽ですし転送速度も安心です。
レイアウトを好きにカスタマイズできる
でんでんコンバーターではePubを作る際に、CSSというファイルを追加できます。
それにより、文字のサイズやフォントの種類、背景色や文字色だけでなく行間の長さなどかなりの要素をカスタマイズできます。
CSSを使えばそれこそ「プロが作ったような」レイアウトに仕上げる事すら可能です。
他にはないレイアウトは書籍の価値を高めてくれますし、適切なレイアウトは本を読みやすくしてくれます。
読み易ければそれだけ読まれる量も増えますから、収益化にも繋がり易いといえます。
読者は最初の数ページでその書籍を最後まで読むかどうかを判断する傾向にある為、最初の時点で「このレイアウトは他とは違うぞ」と思わせることが出来れば、最後まで読んでもらえる確率は格段に向上します。
目次を付けられる
電子書籍に欠かせない要素、それはハイパーリンクです。
紙の書籍にはない、「他のサイトや要素にリンクを張れる」という機能を使わない手はありません。
そして、この機能を最大限に活用できるのが「目次リンクを設定する」という方法です。
電子書籍を読んだことがあるならばお分かり頂けるでしょうが、多くの電子書籍で冒頭部分に各章・節へのリンクを目次として一覧表示しています。
これにより書籍の構成内容が大まかに分かるだけでなく、気になる章をクリックするだけですぐにその部分に移動して読めてしまうのです。
ユーザービリティを考えれば、目次リンクは電子書籍には欠かせない機能といえます。
しかしこの機能、手動でつけようとすると中々骨が折れます。
一々タイトルをかき集めてリンクを張って一覧になるようにレイアウトをいじって・・・などは正直言って時間の無駄ですし、自動で目次リンクを設定する様に使用としても作業が面倒な上に参考になるサイトが少ない為、想像以上に労力を消費してしまいます。
その点でんでんコンバーターを使えば、文字通り一瞬で目次を作成出来てしまいます。
具体的には、原稿を変換する際のオプションに「目次を作成する」を選択するだけで勝手に目次リンクを作ってくれます。
ユーザーにも、著者にも優しいすばらしい機能を持っているのがePubなのです。
改ページが出来る
ここからはマークダウン記法をふんだんに活用した小技を紹介します。
地味ですが使える機能に、改ページがあります。
改ページとは、文章の途中でも強制的にページを切り替えられる機能のことです。
例えば、「章の切り替わりを分かり易くするためにページを新しくしたい」「章のまとめを分かり易く表示したい」「画像は新しいページに入れたい」等の場合に改ページを使うことになります。
改ページを使えばスマホでもタブレットでもPCでも、画面のサイズに関係なくページを区切ることが出来る為、スペースや改行で無理やり改ページっぽくするよりもはるかに確実で効率的です。
更に、ePubでは返還前の原稿に「========」と入れるだけで変換の際に改ページを行ってくれます。
ものすごく簡単に、重要な機能を実現出来てしまうのです。
引用が楽
書籍には欠かせない引用だって簡単に出来ます。
「>」の後に半角スペースを入れて文字を入力するだけで引用の為のレイアウトを使用できます。
複数行にわたって引用したい場合はこうすれば出来てしまいます。
> 複数行の引用
> 複数行の引用
楽だとは思いませんか?
コードの挿入も出来ちゃう
マークダウン記法を利用すればコードの挿入だって簡単です。
前後を改行して余白を確保した状態でキーボードのTabキーを押すだけでコードの挿入が出来てしまいます。
文章内に入れたい場合は「`」で囲むだけです。
表の作成だってカンタン
表だって出来てしまいます。
いちいちエクセルで作った表を画像として切り取って保存して・・・なんてする必要もありません。
費目 | 値段
-------- | -----
Kindle登録料 | ¥0
出版費用 | ¥0
掲載料 | ¥0
まとめ
ePub(×マークダウン記法×でんでんコンバーター)の魅力、お分かりいただけたでしょうか?
電子書籍はコンテンツがメインではありますが、その見せ方も重要な要素です。
より簡単に、しかし確実な見せ方を望むのであればePubを選択するべきでしょう。
そしてCSSで編集し、自分だけの電子書籍を作り上げてください!
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