シニア・フレンドリー家電の定義とは?
高齢者が人口の3割弱というボリュームの割に「高齢者が自立して暮らせる」仕様の家電製品が少ない現実。特に認知が曖昧になると困難になるのが操作ボタンが複雑な家電です。
テレビが壊れた!?
テレビを見るのが楽しみのmy母(83)ですが、あるとき突然「テレビがつかない」と訴えてきました。
ついにテレビが壊れたのかなと訪問し、リモコンをいじると壊れていない。「あれ、テレビつくね?」「なんでだろね?」
そしてまた数日のうちに「テレビがつかないよ」と連絡が。
ヘルパーさんの来る日はリモコンの操作を依頼したり、どうしても駆けつけられなくて高齢者支援センターの方に伝えて助けてもらったりしました(本当に感謝です)。
こう何度もあるってことは、やっぱり壊れたのだろうか?とテレビの買い替えを検討し始めたところ、夫が一言
「リモコンのせいでは?」と。
ガチャガチャとボタンを押してるうちに、何かヘンテコな設定になってるのではないか、と推察して、ザ★シンプルなリモコンを買って交換してくれました。
するとやはり、その日から「テレビがつかない」コールはなくなったのです!
改めて眺めると無駄機能ばかり
左が旧リモコン、右が新リモコン。なんと大きさが半分になりました!
もちろんいろいろ使いこなしてる人もいるでしょうから、旧リモコンとて「誰かにとっては大事な機能がある」のはわかります。
でもよくよく見たら40代の私ですら、旧リモコンは半分以上使わないな、と思い至りました。
そして、新しく入れ替えたこの新リモコンのシンプルなこと!
そう、これくらいの機能でいいんですよ、わかりやすくて!
炊飯器も、ポットも、すべて複雑
改めて母の生活周りの家電を見ると、どれもこれも実行ボタンが複雑で驚きます。
それにわかりにくい日本語も書かれていて、迷います。英語だってわからなくなる日がくるでしょう。
操作の気軽さのみならず、実際の「重さ」も重要なポイント。炊飯器の5合炊きのお釜は80代には重いし、2リットルのポットのお湯も不要です。
高齢になると動きが鈍くなるので、場所を取るのも邪魔くさくなります。また置いたときにグラグラするなども避けたいところ。
シニア家電の3か条
というわけで、シニアになって家電を買い換える機会があるのなら、選ぶ基準になる、シニア・フレンドリーな家電の定義、導き出したのが、この3か条。
1. シンプルでわかりやすい
2. 軽量でコンパクト
3. その人に馴染みがある
こうした条件がそろった家電ブランドがあると手っ取り早いですが、現在見当たらないので、この3つの視点を意識して選ぶことをお勧めします!
特に認知症になると、記憶が怪しくなる前に体で覚えていることがとても役立つもの。できるだけ早いうちにシニア家電に慣れておくと、そのまま自分の力で使いこなせる期間が延長するのではないかと考えています。
歳をとると「自分でできることがある喜び」は絶大なものです。
my母は認知症ではありますが、できるだけ、
「自分でやる!」という意欲と
「できた!」という自信を持てるように支えていきたです。