やち | LIFE after 80 years old

老いてしあわせな暮らしとは?認知症my母(86)をリモートで支えつつ超高齢社会の未来を明るくするヒントを模索中

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老いてしあわせな暮らしとは?認知症my母(86)をリモートで支えつつ超高齢社会の未来を明るくするヒントを模索中

最近の記事

グッバイアレクサ!?「見守りカメラ」を「ビデオ会話ツール」として活用

週末にAmazon感謝祭セールもあるので認知症の高齢者対応にオススメのガジェット紹介。Amazonセールなのにアレクサ(Echo Show)ではなくて見守りカメラを推すという裏切り行為!? 長年、アレクサ一筋でリモート同居/介護をmy母(86歳)と楽しんできましたが、ここ最近、通信不良が多すぎて困っていました。 9月の毎週末、ヘルプセンターと相談。ネット検索でわかるトラブルシューティングはすべてお試し済みなのに、もう一回お試し&初期不良かもと機械交換&その機械で同じトライ、

    • 手をつなぐ。それがリモート介護ではできないこと

      めちゃくちゃ当たり前のことを堂々とタイトルにしてしまいました。 でも、改めて大事なことだとしみたのです。というわけで、認知症、要介護4、施設暮らしのmy母(86歳)との発声練習の話です。 最近ますます発話がむずかしくなったmy母。離れて暮らしていてもビデオ通話を頻繁にして発声を促していますが、声はなかなかでず、回復していきません。 私「『おーーーーーい!』って呼びかけてみて!」 母「・・・・ぉぉぉぃ・・・」 私「『やっちー!』って呼んでみて!」 母「・・・や・・・ぃ・・

      • 老いてもコアは残る

        家族の老いとの向き合い方の話。まず、うちの12歳シニアワンコの話から聞いてください。 元保護犬なのですが幼い頃にNPOの方にきちんと躾けられたおかげで、室内のトイレシートに隙間なく経済的におしっこするのが得意技でした。ところが最近突然、廊下でガンガンおしっこするようになりました。足腰が急に弱くなり、歩行がおぼつかなくなり、ケージから3メートル先の室内用トイレまで辿り着けないのです。 「廊下でシッコしないでー!」と叱りますが、本人はチロッとこっちをみてそのままシーっとやってし

        • 断捨離れないひと、この指止まれ

          人には大きく分けて2つのタイプが存在します。 捨てられる人と、捨てられない人。 そして私は圧倒的にまったく捨てられない人。 捨てることができない理由は、人によっていろいろだと思います。 もったいないから、物に囲まれていると安心するから、全てのものに愛着があるから、などなど。 私には、ものを捨てないことに、明確な肯定感を抱く瞬間がありました。それは「記憶スイッチをできるだけ失いたくない」という発見です。 もう10年以上前になると思いますが、ドキュメンタリー番組で、老老介護

          アレクサでカラオケ 〜認知症のアレクサ活用術【4】

          かれこれ86歳になった認知症のmy母。数ヶ月前に要介護4と認定されました。できなくなったこと、いっぱいあります。ついに自分でトイレにいけなくなりました。それ以外にも、携帯で電話をすることや、メモに自分の気持ちを綴ることも難しい。そして何を話していいかわからないため、人と話すこともなくなり、声も出なくなってきました。 認知症がきっかけでできなくなることは多くありますが、「声がでない」というのは、機会さえあればある程度は復活するのではないか、と思い、取り組んでいることのひとつに

          アレクサでカラオケ 〜認知症のアレクサ活用術【4】

          Life after 80 years oldについて

          80歳からの暮らしの記録。 それはしあわせに人生を生き切るための思索。 my母(85歳)を支える記録であり、 自分の、世の中の人々の、よりよき老後を考える試み。 私(やち)は独居の高齢my母の暮らしと向き合い始めてから、高齢者の生活や介護の業界にデジタルを取り入れたい!という想いがあり、noteに記録を始めました。 しかしそれから3年が過ぎ、my母は現在85歳になり、認知症が進み、実家を離れて施設へ転居し、「独居高齢者のDX」は検証しづらくなりました。介護施設にたくさんお

          Life after 80 years oldについて

          「あなたのために」の伝えかたいろいろ

          認知症のmy母(84歳)は動きが急激に衰え始め、いよいよメールができなくなり、電話をかけることも難しくなりました。連絡が途絶えて孤立しないように、支える手段を検討しました。 My母からの連絡は困難に 最初は悪あがきで携帯電話の扱い方について説明書をつくってカラープリントして置いておきました。しかし、すでに「読んで考える」ことができなくなっていました。 さらに、アレクサについても対策を講じました。 「“アレクサ、やっちに電話して”と呼びかけるとやっちにテレビ電話ができるよ!

          「あなたのために」の伝えかたいろいろ

          10分で忘れられても悲しくないよ!〜認知症のアレクサ活用術【3】

          10分前のことさえも忘れるようになったmy母(84歳)は、これから先、一緒に過ごした時間の思い出を楽しむことができなくなるのか!?そんな危機をあの手この手で乗り越えたという記録です。 初めて忘れられた日は大ショック My母(84歳)がアルツハイマー型認知症と診断されてから4年が経ちました。薬を飲んだか忘れた、から始まって、予定を忘れ、様々な出来事を忘れるようになりました。 最初にショックを受けたのは、2年前のこと。My母はかつて美容師だったので、若い頃の記憶を呼び覚ませ

          10分で忘れられても悲しくないよ!〜認知症のアレクサ活用術【3】

          転居のタイミング・転居先探し・われらが未来

          「最近、親が心配」に加えて「転居どうしたらいい?」と聞かれることも増えてきたので、これまた語り部のように同じ話を繰り返しているためnoteにしたためておくことにしました。長文ですが、ご参考になれば! 「転居するなら早いうち」 …というのは、初代ケアマネさんの指南。My母は認知症であったので、新しい暮らしに早く慣れた方がよいこと、人間関係ができると働いているスタッフも愛情を持ちやすいから、といいうことでした。ものすごく説得力があり、納得したものの、my母はまったく転居する気

          転居のタイミング・転居先探し・われらが未来

          消えた1万円、そして便利な解読システム

          認知症4年目、my母(84)との会話に現在ほぼストレスを感じていないのですが、その秘密は初期にmy母との発言に”解読システム”をつくったから。そのきっかけは「消えた1万円事件」でした。 事件、そして現場にて My母がアルツハイマー型認知症と診断された1年目、この先、どんなことが待ち構えているのだろう、と不安になっていました。徘徊したり、う○こ投げられたり、被害妄想に怒鳴られたり、娘の顔を忘れたり、、、という噂を聞くよなあとぼんやり。あまり直視したくないなあというある日の夜

          消えた1万円、そして便利な解読システム

          親の老いが気になり始めたら、どうするの?

          最近、同世代の友人から「老いた親の様子が気になってきたのだけど、どうしたらいい?」と聞かれることが増えてきました。my母80代、独居&認知症のケースで学んだことをすっかり語り部のように伝えているので、noteにまとめました。 まずは“地域包括支援センター”に行くこと 親が高齢になって、一人暮らしであったり、少し様子が変わってきたり、心配なことがあったら、とにかくまず、親の住む地域管轄の“地域包括支援センター”にいくことです。相談員さんに、気になることを伝えておく。 例え

          親の老いが気になり始めたら、どうするの?

          我が家の革命 魔法のリズム・5・7・5

          my母(83)とよく行く蕎麦屋のトイレに『シルバー川柳』なる本が置いてありました。表紙の句は「誕生日 ローソク吹いて 立ちくらみ」。気になり、試しに買ってみたところ、私とmy母の会話に革命が起こったという話をします。 言いにくいことは5・7・5にのせて 70代までは、趣味や習い事、友人とのお茶など、活発だったmy母ですが、認知症と診断されたあたりから、意欲そのものがどんどんと減っていきました。 細かいことをやろうとしてもできない、めんどうくさくなる。 様子を見ていると段取

          我が家の革命 魔法のリズム・5・7・5

          ここにいて、ここにいない...リモートドアホン

          高齢者の一人暮らしを見守るサービスはたくさんありますが、一軒家独居時代に便利だったのがリモートで使える玄関のインターホン。これぞ本当にリモート同居感が満点の便利商品でした。おすすめです。 スマホアプリで訪問録画をチェック 「最近、見知らぬ男性が訪れてきて、うっかり出て会話しているようですよ」と、ヘルパーさんから報告がありました。 独居のmy母(83歳)はかつて知らぬ人がチャイムを鳴らしても出ないという習慣があったのですが、要介護になりヘルパーさんなど訪問者が増える中、いつ

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          リモートでサポート 高齢my母の新生活〜認知症のアレクサ活用術【2】

          「ここで何をすればいいの?」そう言われてしまうかもしれない…  認知症であるmy母(83)が慣れ親しんだ家を離れ、高齢者向け住宅に移住することにはリスクがありました。しかし思い切ってサ高住へ転居することに。新生活に、アレクサが大活躍しました! 新しい生活習慣を覚えるチャレンジ新生活では、朝・昼・夕は食堂で食事をする生活になります。my母が自分の力で、 “定期的な時間にメガネをかけて鍵とマスクをして靴に履き替えて歩行器でエレベーターで1階の食堂へ行く”。 これは今までの暮

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          おばあさんとチェンジ•ザ•ワールド〜認知症のアレクサ活用術【1】

          リモート”同居”とはいえ、もちろん実際は一人で暮らすmy母(83)宅にアレクサを設置したのは2年ほど前。80代で認知症で、どう使っているのか、設置のプロセスや活用についてご紹介します。 要介護1の認知症で使用スタート my母の認知症の初期症状が現れたのが2018年の夏、画面つきスマートスピーカーAmazon Echo Spot (※上の画像)が日本で発売されたのがまさに同じく2018年の夏。要介護1の認定になったのが2019年の1月なのですが、急いでこのEcho Spot

          おばあさんとチェンジ•ザ•ワールド〜認知症のアレクサ活用術【1】

          老いのギャップを埋める言葉選び

          コロナの自粛生活で老化が加速した高齢者のひとり、my母(83)。この1年半で体重が増え、認知力も筋力にも大きな陰りが出てきました。この変化のなかで、ついに悲しいできごとが… しかし悲壮感を跳ね返す、とっておきのテクニックがありました。 大丈夫と自信があったのに2020年の自粛生活が始まって、my母が地域の集まりにもいかなくなり、体も太り始めたある日、電話をしたときのこと。 突然、いの一番にこう言いました。 「私はもう生きる自信がないんだよね」 割と発言が大袈裟な人では

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