聴覚過敏の対策法 QOLが上がる神グッズ2つ
ASD(自閉症スペクトラム障害)では感覚過敏(または感覚鈍磨)が見られますが、私は聴覚過敏に悩まされています。
職場での困りごと
以前は企業の研究所で働いており、主に実験や工場での業務がメインでした。特に工場では機械の動作音が非常に大きく、一日中その中で仕事をすることがあり、聴覚過敏でかなり辛かったです。
また、ラボでも様々な音が気になり、仕事に支障をきたしていました。例えば測定に使う機械の警告音が響くとオフィスまで響いてきて辛い経験でした。
大きな音が鳴り続けると汗が出るというか、ストレスレベルが一気に上がる感じがします(これに関してはほとんどの人が多かれ少なかれ感じることかと思います)。
私の問題は、音が鳴っていると作業に全く手がつけられなくなるほど注意がひきつけられてしまうことです。
聴覚過敏への対処方法
私が働いていたラボではたくさんの機械が動いており、工場ほどではありませんが、大きな音がしていました。
その頃私は発達障害の疑いを持ち始めていて、聴覚過敏についての理解を深めていました。そのため、工場やラボで音が気になる時は耳栓を使っていました。
私が使用していたのは安価なプラスチック製の耳栓でした。
当時私は海外で働いていて、その国では発達障害や聴覚過敏に理解がある人は少ないようでした。職場で私の耳栓を見た同僚から「そんなの使ってるの?」といった反応をされたこともありました。
音も辛かったですが周囲の理解が得られないことも辛く、働きづらく感じました。
実は、私の会社では工場で働いている方は耳栓の着用が義務付けられていました(全員ではなく音がする場所で20分以上など、細かい規定がありました)。
企業には労働者の安全や健康に対する責任があるので、その一環としての対策です。無料で取れる耳栓が工場に備え付けてありました。
ただ、研究開発スタッフはたまに工場に行くだけであり、ラボと行き来することが多いです。
工場の労働者ではないので規定があいまいであり、意識の面でも適当になっており、研究開発スタッフは耳栓をあまり使っていませんでした。
ラボの騒音にもほとんどの人が無頓着だったようです。
今から考えれば自分ひとりで勝手に耳栓を使うのではなく、音が苦手だから耳栓を使わせてほしいと上司や同僚みんなに話せば理解が得られたのかもしれませんが、そもそも発達障害や感覚過敏のことが全く浸透していない環境であれば話が通じないというか、難しいと思います。
苦手な音
聴覚過敏は体力的にも精神的にも影響があるため、対策が重要です。
工場以外では、私は特に人の声(子供などの高めの声)が苦手です。
無音が一番集中できる環境であり、学生時代から学校の騒がしい環境が苦手でした。勉強するときは図書館や自宅で一人でやっていました。
音楽も苦手と感じることがあり、歌のある曲や、クラシックも意外と盛り上がりのある曲が多く、苦手です。好きな歌もありますし、聴く時も全然ありますが、元気がない時は疲れるので避けるようにしています。歌も人の声ですからね。
リラックスしたいときはアンビエントBGMや自然音、流れる水の音などを聴きます。
対策グッズ1 デジタル耳栓
私はホワイトノイズの対策グッズを積極的に利用しています。
その一つが、キングジムが販売している「デジタル耳栓」です。
ホワイトノイズを発生させ、周囲の音をぼかしてくれます。
4000円くらいで買えます。
勉強や睡眠、飛行機内での利用など、様々なシーンで使えます。
残念ながらワイヤレスではないため、外で使うのはちょっと不便です。そのため、私は主に寝るときに利用しています。騒音を紛らわす以外に、ホワイトノイズ自体が睡眠に良いらしいです。
元々寝つきが悪い私にとって、周囲の音はかなり気になります。
窓を開けると大通りの車や飲み屋からの声が気になります。
また、もっと深刻な問題としてパートナーのいびきがひどいです。私はパートナーと同じベッドで寝ているのですが、何か対策をしないととても寝られません。
ベッドを分けられないか?いびきを治療できないか?色々と考えましたが、現状では対策しながら隣で寝るしかなさそうです。
正直いびきはホワイトノイズを貫通して聞こえてきますが、付けないよりは全然マシです。また家の外の音に関しては効果的に遮断してくれるため、睡眠の質は向上していると思います。
このデバイスは電池式で、1本の電池で約100時間も使えます。
夜間はホワイトノイズをオンにしたまま眠ることができ、電池の持ちの良さにはかなり満足しています。
ただ、科学的な根拠があるかどうかは不明ですが、長時間ホワイトノイズを聴き続けることが脳に悪影響を与える可能性があるとの情報があります。
本当のところはよく分かりませんが、睡眠不足の悪影響はかなり大きいので、眠れるのであればホワイトノイズを使うのも手かなと思います。
対策グッズ2 AirPods Pro
私はパートナーから使わなくなったAirPods Proを譲ってもらいました。
ワイヤレスノイズキャンセリングイヤホンで、外部の騒音を効果的にカットします。かなりの無音状態になるので、さすが高いだけはあるなと思いました。
通勤時や外出時には特に有用で、外部の音を軽減しつつ、Bluethooth接続でスマホから音楽や音声を楽しむことができます。
私は外出するときはいつもバッグにAirPods Proを入れ、電車に乗るときの音や人の声を軽減するのに使っています。ワイヤレスで小さいので持ち歩きやすく、かなり便利です。
たまに充電を忘れて使えないときがあるので、予備としてデジタル耳栓も入れています。
聴覚過敏は辛いですが、こういったテクノロジーを積極的に利用すれば対策も可能だと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました♪
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