キャリアよりも理念、僕が国会議員の秘書を辞めたわけ
今年は解散総選挙が行われる年です。そして任期満了ギリギリで行われることが濃厚。
僕は衆議院議員の秘書をしていましたので失職は必然です。
そうなんです、衆議院は「解散!」と同時に公設秘書も失職し、晴れて無職になります。
何もしなくても数ヶ月後には失職する予定でしたが、僕は一足先に無職になる決断をしました。
お仕えしていた議員を陥れたいわけではないので、読めばわかる方にはわかると思いますが、議員の実名や特定をある程度ガードさせていただいた上で執筆いたします。
この文章は、自分自身の気持ちの整理と、議員秘書とはどのような仕事なのか、キャリアチェンジする際の心情の変化など、これから岐路に立つ方の参考になれば幸いです。ただ、ある程度ナイーブな情報が含まれるため、全編読むには有償とさせていただきます。
政治の役割とは?緊急事態宣言下で浮かんだ疑問符
2020年から始まったコロナ禍によってたびたび緊急事態宣言が発令されています。2021年の今年もすでに発令されましたね。
昨年は給付金をはじめさまざまなコロナ支援対策が打ち出され、それをどのように地元の必要な方々へ浸透させるのかに苦慮しました。しかし、それが困っている方々に届いたときは本当にやりがいを感じたものです。
しかし今年の緊急事態宣言は昨年と様相が違いました。対策はワクチン頼みで自粛をひたすら促すだけ。伝家の宝刀もそう軽々に扱ってりゃナマクラにもなるってもんです。
そんな中、国会議員の先生方は飲みには行くし会食もするし、会合もお構いなし。政治資金パーティを企画した議員もいましたね。会食などもメディアに見つかっているのが報じられているだけで、ただの氷山の一角にしか過ぎません。
4月25日には緊急事態宣言下で補欠選挙が行われました。そもそも、政府をはじめ各都道府県知事も不要不急の往来を自粛するように要請していました。
にもかかわらず、補欠選挙公示以前から議員の地元との往来はなくなることはありません。これは僕自身の考えなので、異なる考えを持つ方もいるかと思いますが、僕は議会活動は必要不可欠な政治活動であると考えています。一方で公示前の(選挙のための)政治活動は果たして不要不急であると言えるのでしょうか?
地元での政治活動というものは、党勢力維持や政治家自身の広報活動としての位置付けになります。飲食店や小売店などに対し、営業活動の自粛を促しておいて、自分たちは堂々と営業活動を行う。選挙が近いから?それはなんの言い訳にもなりませんよ。
実際、補選の活動中は出陣式もバンザイ会場もかなりの密でした。各党の幹部はあちらこちらを行ったり来たり。出張先で政府のコロナ対策を批判した方もいました。往来自粛も守っていないお前が批判するな。
このようなことを、地元に帰ることを控えて欲しい旨を添えて仕えるボス(議員)に進言しました。おかげで僕はリモートワークをすることが認められるようになりましたが、ボスは相変わらず東京と地元を往来していました。
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